ポイント:
問題は、回収技術。重いため、ポンプによる吸出し、乾燥化、など複数の工業技術の工業技術が必要だ。
短く斬れ エチゼンクラゲが宝の山に!?・・あの厄介者から薬品を精製
◇海の厄介者・エチゼンクラゲ、
大三島と桜島で肥料化実験へ…愛媛大とマルトモ 砂漠救う?
保水力と栄養分着目
日本海などで深刻な漁業被害をもたらしているエチゼンクラゲを、
砂漠の緑化に役立てようと、
愛媛大と伊予市の食品製造会社が共同研究を進めている。
保水性が高く栄養分が豊富なクラゲを乾燥し、肥料にする技術で、
大型のエチゼンクラゲを使えば、
大量に安価な肥料が調達できるというアイデア。
同社は肥料化技術の特許を出願しており、
漁業関係者は「海の厄介者が
砂漠の救世主になる日が来るかも」と期待している。
愛媛大農学部の江崎次夫教授(環境緑化工学)のグループと
食品製造会社「マルトモ」(伊予市)。
エチゼンクラゲによる漁業被害を受け、
昨年6月から実験を行っている。
江崎教授によると、クラゲの体は99%が水と塩分で、
残り1%は窒素、リン酸、コラーゲンなどの栄養分。
細胞一つひとつが大きい「高分子細胞構造」により、
大量の水を吸収できる特徴がある。
実験では、マルトモが持つクラゲの乾燥技術を使って
2~3センチ大の乾燥片をつくり、
ブナ科のアラカシの苗に与えて5か月間、屋外の植木鉢で育成。
その結果、乾燥片を与えた鉢は15~18センチに成長し、
与えなかった鉢(8~9センチ)と比べて、2倍近い差があった。
江崎教授は、雨水を吸収した乾燥片が適度に鉢を潤したほか、
クラゲの栄養分がアラカシの成長に効果を表したと結論。
来年春には大規模な山林火災に遭った今治市の大三島や、
山灰性の土地が広がる鹿児島市の桜島で、
実際に日本海のエチゼンクラゲを使い、
植物を根付かせる実証実験を行う計画という。
江崎教授は「将来は、アフリカや中国など、
特に砂漠化が心配される土地での実用化を目指したい」
と話している。
(読売新聞)
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