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2009年8月29日土曜日

大豊作の玉葱に困惑の日々 in WIRED VISION

ポイント:
この記事の元の筆者は、そもそも農業を行っているわけではないが
持ち前の情報力を生かし、豊作となってしまった作物を直販してさばける。
この点、多くの人が見習うべきではないか。


大豊作の玉葱に困惑の日々
in WIRED VISION

菜摘農園へようこそ

2009年8月 2日


今年の玉葱はなぜか大豊作

豊作で玉葱が採れすぎて、保管する場所の準備が追いつかないという、困った事態になっている。玉葱作りを始めて10年以上になるが、こんなことは始めてだ。これまでの経験からは、こんな豊作は予想できなかったし、玉葱の保管は結構面倒なのである。

とりあえずそこそこの収穫が出来るようになるまでには、何年かの試行錯誤が必要だった。買った苗は、植える時は立派なのだが、化学肥料ジャブジャブの中で育って来るらしく、有機栽培では自分で作った見るからに貧弱な苗の方が良く育ったり、マルチ栽培でも必ずしも大きくならなかったりと、色々な体験をした。一番大変なのは除草だ。玉葱やニンニクといったユリ科の作物は葉が小さいので、自分で日陰を作って雑草を抑えることができないので、人が取ってやらねばならない。

しかし今年の玉葱の出来は驚きだった。なにしろ昨年までは、玉の大きさが目標の250グラムに達せず、平均すると200グラム以下という小振りの玉葱しか出来なかったからだ。例年と違う要素としては、種蒔きを1-2日早くしたことがある。暖冬だったことは大きいと思う。しかし暖冬も今年だけではない。生育が進みすぎた場合は、抽臺して花が咲いてしまう数が増えるはずだが、実際には抽臺は多く無かった。

追肥が多すぎたのかもしれない。父にお願いしたら、「半分で肥料が無くなったので新しい袋を開けて撒いた」と言っていたからだ。だが過去追肥を多くしてみたときは、それほど収量は増えなかった。そう言えば、例年と大きく違うのは、ペチカで出た灰を大量に撒いたことがある。これも父に頼んでおいたのだが、例によって頼んだ量の3倍撒かれてしまった。灰はアルカリ性なので、アルカリを好む玉葱に良かったのかもしれない。


玉葱が豊作だと何が問題か

収穫を任せていた父や仲間から、玉葱が良くできたという話は聞いていた。ところが今年収穫した玉葱が一部傷み始めていると言う。おかしいと思って見に行ったら、土間に巨大な赤玉葱がゴロゴロ並んでいた。玉によっては500グラムを楽々越える、巨大玉葱がたくさん収穫できたようだ。うーん、これはまずい。ありがたいことではあるのだが、実は玉葱の場合、あまり豊作だと困ってしまうのだ。

普通の野菜と違って、湿気がある土間に置くのもまずい。傷み始めたのはそのせいだったのだ。玉葱の保存には乾燥が一番重要なのだ。それに大きいことも必ずしも良いことではない。玉葱は長期保存に耐え、1度収穫したものが半年以上にわたって出荷されるのだが、あまり玉が大きくない方が保存性が高いからだ。保存には250グラムぐらいの玉が良いとされている。

他の野菜のように、段ボールやコンテナに詰めて積み上げると腐ってしまうので、乾燥するように軒下に吊ったりするわけだが、量が量なので場所が足りない。仕方が無いので平たい籠に玉葱を1列に並べ、籠どうしの間に通風のための隙間が空くように棚に並べた。とりあえずこれで秋までは傷まないだろうが、予定していたように冬まで保存するのは難しくなってしまった。

特に赤玉葱が大きく育っている。赤玉葱は生でも、火を通して普通の玉葱同様に食べてもおいしい。しかし収量が予想の倍で、保存期間が予定の半分になってしまった。置いておくと秋には傷んでしまうので、玉葱を4倍食べなければならない。しかしそんなに食べきるものではない。

ついに野菜を販売開始

今年から仲間と一緒に「菜摘農園」を始めて、自給的農業から一歩踏み出して、耕作放棄地を再生する有機農業を目指している。段々作付け面積が増えて来たので、いずれ生産が安定して来たら販売を始めなければならないと思っていたが、前倒しにする必要があるようだ。とりあえず「菜摘農園」のサイトを立ち上げて、特大赤玉葱の販売を始めることにした。

赤玉葱だけでは寂しいので、野菜の詰め合わせと大豆も掲載してみた。販売と言っても、自給には多過ぎるものの本格的に販売するほどの量でもないという困った状態だが、すべて農薬や化学肥料などの合成化学物質は一切使用せずに育てたもの。限定販売だが関心がある人は一度覗いてみて欲しい。余裕ができたら、栽培状況なども公開したいと思っている。


2009年8月28日金曜日

国内産いもでん粉生産現場における燃料・生産資材高騰に対する取り組み

国内産いもでん粉生産現場における燃料・生産資材高騰に対する取り組み
in ALIC でん粉情報
[2009年2月]
【話題】
国内産いもでん粉生産現場における
燃料・生産資材高騰に対する取り組み

北海道農政部食の安全推進局農産振興課 課長 花岡 正博

はじめに

2008年7月11日、原油のWTI価格(原油価格の指標)が、一時史上最高となる1バレル当たり147.27ドルとなった。これは、前年同月(07年7月)から、1年間でおよそ2倍、5年前のおよそ5倍に高騰したことになる。

これに伴い、石油製品小売価格も上昇し、例えば、レギュラーガソリンでは、2008年8月に全国平均で1リットル当たり185円にまで上昇した。このほか、原料価格の高騰などもあり、輸入に頼るさまざまな物品の国内価格が上昇した。

現在、世界的な経済不況の中、原油価格も大きく下落しており、WTI価格はピーク時の約4分の1の水準となっているものの、地政学的なリスクや、世界のエネルギー需給の構造的なひっ迫という長期的な変化により、原油価格の先行きは不透明である。このほか、地球温暖化問題への対応といった観点からも、省エネや石油代替エネルギーの開発・導入が求められてる。

さて、本道においてばれいしょは畑作農業の基幹作物であり、また、生産されるばれいしょの半分がでん粉原料用に仕向けられ、全道17工場ででん粉に加工、全国で販売されるという点で、本道におけるばれいしょでん粉の生産は、ばれいしょ生産、さらには地域経済を支える重要な産業の一つであると言える。

一方で、でん粉は、その製造に当たり、でん粉乾燥工程に多くの重油を用いたり、包装資材として多くのビニールや紙袋を使うなど、資材価格の上昇が工場経営に大きな影響を与える業種の一つである。

また、でん粉工場の収益性の悪化は、ひいては、ばれいしょ生産農家経営にも影響を及ぼす。このため、持続的にでん粉生産を行っていくためには、でん粉製造段階での省エネなどのコスト削減と、でん粉の原料となるばれいしょの生産コストの低減が不可欠である。

ここでは、地域でのこうした取り組みをいくつか紹介していく。
1.でん粉製造における排熱利用
~士幌町農業協同組合澱粉工場の取り組み~

昭和21年からでん粉製造に携わる士幌町農業協同組合澱粉工場は、平成7年から13年にかけて北海道内で進められたでん粉工場の再編整備の際に、ばれいしょの処理能力の拡大などを目的に、工場を新設した。

この工場では、でん粉の製造過程において発生するでん粉かす(磨砕後分離したばれいしょの絞りかす)と、廃水処理過程の加圧浮上装置で除去されたたんぱく質を、流動床式焼却炉を用いて1日当たり180トン焼却している。この焼却炉は、ダイオキシンの発生が極めて少なく、道内のでん粉工場では唯一同工場だけに導入されている。

焼却の際に発生する焼却熱を蒸気として回収し、多くの熱量を必要とするでん粉の乾燥工程の熱源として利用している。このシステムにより、でん粉乾燥工程に必要な蒸気の約7割を供給することができ、重油の使用量を3分の2程度に削減している。

このほか、たんぱく質除去後の排水のpHを調整した後、メタン発酵により有機物を分解し、廃水浄化を行うとともに、発生するメタンガスを燃料ガスとして有効活用している。さらに、この処理で残留する有機物も、膜分離により処理をするなど、環境に配慮している。

こうした取り組みが、化石燃料の使用量(燃料費)の削減による製造コストの低減だけでなく、でん粉かすやたんぱく質、廃水の処理問題の解決にもつながっている。
図1 士幌町農業協同組合澱粉工場

2.サイレージ化によるでん粉かすの付加価値向上
~小清水町農業協同組合の取り組み~

小清水町農業協同組合澱粉工場は、工場で発生するでん粉かすを、家畜用飼料として利用することにより、畜産農家における飼料コストの低減を図るとともに、でん粉製造のコスト低減を目指している。

工場では年間8千~1万トンのでん粉かすが発生する。以前は主に畑作農家が引取っていたが、でん粉かすが発酵しにくいことから、たい肥化が難しく、敬遠されていた。

一方、畜産農家では飼料価格高騰のため一層のコスト削減が求められ、この2つの課題を同時に克服できたのが、でん粉かすをサイレージ化(乳酸発酵させて家畜飼料とすること)させて有効活用するというものであった。

サイレージ化は密封や水分の状態が品質に大きく関係するため、試行錯誤を繰り返した。ふすまを水分調整剤として14~15%程度の割合で添加し、カビの予防には飼料用尿素を使うことにより、安定した製品となり、これを牛の給餌の際に試したところ、食いつきも良く、その後も良好な発育が確認でき、結果として飼料コストの大幅な削減につながり、好評であった。

今後は、でん粉かすサイレージを有償で提供することで販売収入を見込み、これに伴いでん粉の生産コスト削減につながっていくことと思われる。
図2 給餌試験の様子
図3 でん粉かすをフレコンパックに詰めて畜産農家へ

3.新たな栽培技術によるばれいしょ生産コストの低減
~斜里町農業協同組合の取り組み~

でん粉原料用に限った話ではないが、ばれいしょ全体の話題として、収穫などにおける労力軽減の効果がある取り組みを紹介する。

斜里町農業協同組合では、ばれいしょ畑の耕起後に土寄せ・石れき除去を行う「ソイルコンディショニングシステム」を種子ばれいしょ生産に取り入れている。

この技術は、大型機械により作業が行われるもので、この作業が畑の土質に合うものかどうかなど、試験栽培を繰り返した結果、「生産コストを下げるためには欠かせない技術である」との判断から、導入に踏み切った。

土寄せ・石れき除去することにより、株間を短くすることができ、規格内収量が高まり、大きさの揃った種いもが生産できるようになった。また、多くの作業人員を要する収穫時において、作業効率が向上したことにより従来の7割の人員で作業ができるなど、人件費(労働費用)を大きく軽減でき、生産農家から喜ばれる結果となった。

今後は、種いも用に限らず、生食用や加工用のばれいしょ生産にも普及し、各農家の生産コストが削減されることが期待される。
図4 ベットフォーマーで土寄せ
図5 セパレータで石れきや土塊を除去

4.土壌診断を踏まえた施肥体系の転換による肥料コストの低減
~十勝農業協同組合連合会の取り組み~

ばれいしょの生産は、肥料をあまり要さないが、その土地の地力や作物の生育状況に応じた適正な施肥が、肥料代の節減にもつながる。

十勝農業協同組合連合会農産化学研究所では、昭和57年から土壌診断および分析を行っており、現在では、年間約2万8千点の分析が実施されている。

この土壌診断では、土壌酸度や、カルシウム・マグネシウム・カリウムの含量といった一般的な要素のほか、微量要素の含量や土壌中の窒素や腐植に関することなどについても分析が行われ、十勝管内の各農業協同組合にて設定されている施肥基準を基に、施肥量の目安など土壌診断の結果から判定された施肥設計が各農家に示されている。

これら施肥基準については、各農協で委託製造されている肥料(地域銘柄)の組成の基準となっており、こうした肥料は生産現場でも利用されているが、 北海道で作成した「北海道施肥ガイド」で示す地帯別の施肥量よりやや多い傾向にある。

このことから同農協連では、当面の資材高騰対策として、施肥量の目安と土壌診断結果から判定された施肥設計について、北海道施肥標準並みに下げ、それに基づいた肥料銘柄の製造と普及、適正な施肥を進めることにより、施肥量の削減(適正化)とコスト削減を図っていくことをねらいとしている。
おわりに

北海道では、昨年12月にホームページ上で、「北海道のいものすべて」(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/nsk/potato/imosubete.htm)を公表した。

これは、いもの歴史や重要性、地域の取り組みなどをまとめたもので、今回掲載した事例の一部も紹介している。ぜひご覧いただきたい。


2009年8月27日木曜日

無農薬野菜を作ろう!(株)谷井農機

ポイント:
雑草に負けない作物、という注目点は良い。 
あとは、虫害を避けなければならないだろう。
そのためには、自然農薬が必要となる。
無農薬野菜を作ろう!
in (株)谷井農機 自然農薬で無農薬!自然農薬の作り方 


無農薬・・・!?

無農薬や低農薬を売りにした農作物が見直されて久しいですが
それらの商品はスーパーなどではとても高価で
手軽に買う事はできないものです(すくなくとも私個人としては・・・(^^; )
成長の過程にある子供くらいにはせめて
「害のないものを口にさせてあげたい!」と思うのが親心。
「それじゃ、無農薬野菜を自分で作ろう!」って事で除草剤や殺虫剤を使わないで
栽培を始めたところ、真夏の炎天下に草取り作業に追われたり
せっかく出来上がった作物が虫食いだらけだったり・・・
トウモロコシなどは子供が期待していただけに非常にがっかりしました

そこで・・・
自然の中の成分を有効に使い「天然の農薬」の作り方をアップします
天然の成分をいかした薬剤なので当然自分の家庭菜園でできたものを「無農薬野菜」
として友人・知人・近所の奥様にをあげられます

※免責事項 このページの内容はこのあくまで参考としてお考えください
病害虫の発生、その他思わぬアクシデントについて責任を負うことが出来ません
あくまで自己責任においてお試しください
このページの内容についてのお問い合わせはご遠慮ください

では、まいりましょう・・・
除草をしなくても大丈夫な作物もある

躍起になって雑草を取らなくても大丈夫な作物もあります
ホウレンソウ等がその例です
ホウレンソウは雑草がカブ元に生えると雑草を避けて縦に伸びます
根元の雑草が株元に水や泥がたまるのを防ぎ病害を予防してくれます




その他の雑草と相性の良い作物
コマツナ
ナス



2009年8月26日水曜日

農業用資材廃棄物のリサイクルに向けた取り組み(NZ)

ポイント:
日本でも温室ビニールなどが廃プラスチックになっている。サイレージラップにこのリサイクルできれば、資源の有効利用にもなるかもしれない。また、洗浄、再生プロセスを地元で行えばフルタイムではなくとも雇用確保につながる


農業用資材廃棄物のリサイクルに向けた取り組み(NZ) 
in 畜産農業ネットワーク 旧サイト

タラナキ地方で年間500トンのプラスチック廃材が発生

タラナキ地方は、ニュージーランドの北島に位置する酪農の盛んな地域である。同地域には約3千戸の農家(2004年現在)があり、酪農、肉牛、めん羊などの多様な形態の農業が営まれているが、その約75%は酪農家
である。

2005年にタラナキ地方自治体は、同地域の農家を対象として、農村地域における廃棄物処理(生活廃棄物を含む12のカテゴリー)の実態調査結果を公表した。これによると、農業関連の廃棄物は、農機具用バッテリーや死亡獣畜などすでにリサイクル・ルートが確立された一部の廃棄物を除き、農家において焼・埋却されるケースが大半であった。また、サイレージの包装などに利用されているプラスチック廃材の年間排出量は、ラップサイレージで1農家当たり215個分となり、同地域全体で500トンに及ぶと試算している。そして、これらの廃棄物が、土壌や水といった自然環境に重大な悪影響を及ぼすことから、農村地域における適切な対応と廃棄物のリサイクル利用が必要であると結論付けていた。



サイレージ包装などのプラスチック廃材を保管・回収容器にリサイクル

このような中、タラナキ地方では、政府の支援の下、農業資材製造業者が中心となって、サイレージの包装などに利用されていたプラスチック廃材のリサイクルを目的としたパイロット事業が行われている。この事業に参加した農業資材製造業者は、酪農家に対し、あらかじめプラスチック廃材から製造された保管・集荷容器を提供し、酪農家から排出され保管されていたプラスチック廃材を回収、これを原料として保管・回収容器などにリサイクル利用するものである。

サイレージの包装などに利用されていたプラスチック廃材は、これまで、その大半が農家において焼・埋却またはそのまま放置・廃棄されており、環境に対して重大な悪影響を及ぼすと指摘されていた。

また、これまで、こういったプラスチック廃材は、土壌、家畜のふん尿、農薬などによる汚染度が高いことなどからコスト面の問題でリサイクルされなかった。

今回のプランが広く実践されると、プラスチック廃材が回収容器により安全に保管・集荷されるとともに、新たに保管・回収容器などとして完全にリサイクルされることから環境への悪影響が解消されることとなる。



農家は初期費用のほか配送費などを業者に支払


農業資材製造業者は、まず酪農家に対して保管・回収容器とライナー(内側に入れる袋)を配布する。酪農家は、業者に対し、初回のみ保管・回収容器費用を支払うほか、1枚当たりのライナー費用、さらに満杯になったライナーを集荷する費用を業者に支払うこととなる。

なお、酪農家は、その廃棄物の種類、組成などに応じてライナーごとに分別し、その内容をライナーの外側に明記しなければならない。

業者では、1農家当たり平均でラップサイレージ年間200個分程度のプラスチック廃材の排出を見込んでおり、その場合、1農家当たり年に1~2回程度の廃棄物を回収することなる。

この事業では、回収業者、農家およびリサイクル業者にとって、プラスチック廃材の新たな取扱方法を試すとともに、コスト面での実現性も検証されるものと見られる。

なお、このプラスチック廃材のリサイクルが普及すれば、ニュージーランド全体として、将来的に持続可能な農業の進展に寄与するものと期待されている。


【シドニー駐在員 井田 俊二 平成18年9月7日発】


2009年8月25日火曜日

自然農薬

自然農薬 
in 「田渕農園」のホームページ


11月1日
【自然農薬:雑草三種混合液】 山野の雑草は自ら病害虫に対処する成分を身につけている。自然農薬としてその力を借りる方法がある。各季節の自然の雑草の中から三種を選び、一握りずつを1リットルの水に入れ、5分間煮て煎じ汁を作り、冷ましてから粉石鹸を5~10グラムを溶かして出来上がりである。古くならないように作ってから5日以内に散布すること。2倍に薄めて夕方散布するのがよい。三種類の選び方は出来るだけ病害虫に強そうな雑草を選ぶとよい。


10月31日
【自然農薬:ビワの葉焼酎、ネギ液】 ビワの葉10枚ぐらいを1.8リットルの焼酎に1ヶ月漬ける。この液を水で3倍に薄めて葉面散布する。ビワの葉のエキスとアルコールの殺菌力がナンプ病の特効薬になる。生のネギの茎葉一握りを容器に入れ、熱湯約1リットルぐらいかけて30分間おく。この液を水で2倍に薄めてから石鹸5グラムを溶かし、2回ほど濾す。これを葉面散布するとウドンコ病や灰色カビ病などに効果がある。


10月30日
【自然農薬:ショウノウ】 ショウノウは果菜類のタチガレ病やイチョウ病に効果がある。ショウノウの粉末20グラム、草木灰2リットル、消石灰200グラムを混ぜ、5~10リットルの水に入れてよく混ぜ合わせる。被害株の根元から10センチぐらい離れた所に深さ5センチの浅い穴を掘り、1株に湯飲み1杯分ぐらい流し込み土をかぶせる。


10月29日
【自然農薬:ツクシ液、スギナ液】 ツクシは強い抗菌力に富み、ベト病、ウドンコ病、サビ病など広範囲の病気に効く。ツクシの親木であるスギナもツクシほどではないが効果がある。水1リットルにツクシかスギナ一握りを入れて火にかけ、5分間沸騰させる。冷やして布で濾し、さらに石鹸5グラムを混ぜて、布で濾し、出来上がりである。ツクシ液1リットルに米酢を40ミリリットル混ぜると、より強力な病害防除効果が期待できる。


10月28日
【自然農薬:ワカメの煮汁、卵のカラ】 ワカメ2握りを水1リットルで煮出し、そのままの濃い液をアリの通り道にまくと、アリはこれが苦手で来なくなる。アリが来ないとアブラムシもいなくなる。卵のカラを小さく砕いて、種蒔きや定植直後に根元に敷きつめ、その上に土を、卵のカラが半分見えるくらいかぶせておく。根切り虫が頭を出すと、卵の割れたかけらで顔をひっかかれ、痛いので逃げていなくなる。


10月27日
【自然農薬:牛乳、コーヒー、ビール】 牛乳を薄めないで、晴天の午前中に、葉の裏表にじっくりスプレーする。牛乳が乾燥するとき縮む力でアブラムシが圧縮または窒息死する。腐った牛乳でも同様の効果がある。コーヒーを通常飲むより少し濃いめにして、そのままスプレーすると病気予防やダニ防除に効果がある。ビールの飲みかけを小皿に入れ、その上にうどん粉かそば粉を水面に振りまいておくと、ナメクジやカタツムリが来て溺死する。


10月26日
【自然農薬:トウガラシ液】 真っ赤に熟す少し前の半分色のつきかかったトウガラシ(またはピーマン)を天日に干した後、一握りを広口瓶に入れて熱湯を約1リットル注ぐ。しっかりフタをして、丸一日おく。これに石鹸5グラムを混ぜて、布で濾す。薄めずそのまま葉面散布する。モザイク病やリンモン病によく効く。トウガラシ液をニンニク液に混合すると殺虫効果が高まる。


10月25日
【自然農薬:除虫菊液】 除虫菊は蚊取り線香の原料である。除虫菊に含まれるピレトリンという成分が殺虫に効果がある。1リットルのペットボトルに除虫菊粉末100グラムを入れ、エタノール(または35度以上の焼酎)を容器一杯になるまで入れる。フタをしてよく振って冷暗所に1週間以上置く。水で20~30倍に希釈して葉の裏表にスプレーする。大型の害虫や老齢幼虫には効果が少ない。雨天以外の夕方に散布すると効果が高い。発芽直後の育苗期間は100倍に希釈したものを使う。特にアブラムシは除虫菊に弱い。


10月24日
【自然農薬:アセビ液、アセビ団子】 アセビ(馬酔木)は、大きな馬でさえ食べると中毒によってフラフラになってしまうと言われるほどの毒をもっている。アセビの煮出し液は強力な殺虫剤で、ハダニ、アブラムシ、アオムシ、ケムシなどに効果がある。アセビの葉一握りを水1.8リットルに入れ、沸騰させて煎じ、冷やす。これを布で濾して、石鹸10グラムを加えてよく振り混ぜ、さらに布で濾すとアセビのスプレー液ができる。葉の裏表に散布すればほとんどの虫は死ぬ。アセビ液に米糠を入れてどろどろにし、つなぎに小麦粉を混ぜて団子を作る。野菜の根元に置くと、根切り虫やコオロギなどが米糠の甘い匂いに誘われて食べると死ぬ。5ヶ月ぐらい有効である。


10月23日
【自然農薬:ニンニク液】 ニンニク玉1個をすりつぶし、水1リットルを加え、布で濾してから水で5倍に薄める。このニンニク液を葉面散布すると、強い臭気で害虫を忌避する。ニンニクは茎葉も根も臭気が強いので、野菜の根元に混植しても防虫効果がある。特にハダニに効果がある。


10月22日
【自然農薬:ドクダミ】 ドクダミの生葉は臭気が強いので、マルチのように敷くと根切り虫、コオロギ、コガネムシ、バッタなどほとんどの虫が嫌って逃げる。また、ドクダミ団子を作って野菜の根元に置いても同様の防虫効果がある。ドクダミ団子の作り方は、ドクダミの葉30枚くらいを干して、粉にして、水1リットルと米糠50グラム、小麦粉20グラムを混ぜ、よく練って団子を作る。ドクダミ団子は1週間ほど保存が可能である。


10月21日
【自然農薬:ニコチン液】 タバコ約5本(吸い殻でもよい)をよくほぐし、中身を1リットルの水に3時間以上(水が茶色に染まるまで)浸しておく。布で濾し、石鹸5グラムを加えてよく振り混ぜると出来上がりである。葉の裏表にスプレーする。アブラムシ、オオムシ、蛾などの小さな虫は簡単に死ぬ。収穫時にはよく洗って食べること。トマトにはかけないこと。モザイク病の原因になる。


10月20日
【自然農薬:草木灰】 庭木を剪定した小枝や野菜の茎葉を乾燥したものを燃やせば簡単に草木灰ができる。できるだけ炭が混じった黒白灰を作るのがよい。小さい目のふるいにかけると葉面散布用の灰ができる。葉面散布すると葉の表面がアルカリ性となり、病原菌や害虫が寄りつかなくなる。朝露のあるときに散布すると効果が上がる。灰の臭いによっても害虫が寄りつかない。草木灰はカリやリン酸を含むので肥料にもなる。


10月19日
【自然農薬:竹酢液、米酢液】 竹酢液(チクサクエキ)は木酢液(モクサクエキ)と並んで市販されている自然農薬で、病害虫全般の予防や土壌改良に使用される。竹酢液は竹炭窯から出る煙を集めて冷却し、液体にしたもので、木酢液と同様に幅広く使用できる。木酢液より殺菌力が強いと言われている。米酢液は自分で簡単に作れて、上の両液に準ずる効果がある。作り方は、食酢20ミリリットルを水1リットルで希釈して、石鹸5グラムを加えてよく振り混ぜると出来上がりである。


10月18日
【自然農薬:木酢液】 木酢液は炭焼がまの煙道から出る煙を冷却・凝縮させた粗木酢液から有害なタール成分を除いたものである。木酢液は、水分を除くと約半分が酢酸で、これ以外に200種類以上の成分が含まれていると推定されている。殺菌・殺虫力もあれば微生物を増やす働きもあり、発根促進、生長促進作用もある。濃度が濃いと殺菌力を示し、濃度が薄いと微生物を増やす働きがある。土に散布する場合は市販木酢液の200倍希釈液、葉に散布する場合は400倍希釈液が目安と思われる。木酢液にドクダミやニンニクを漬け込むと、さらに効果が上がると言われている。"


2009年8月24日月曜日

無農薬に近い物を・・・

園芸相談センター過去ログ

無農薬に近い物を・・・: "たまと 2005/06/08(水) 10:33:18
今、幼稚園で夏野菜の栽培をしています。
幼稚園と言うこともあって「自然に近い物を・・・」と農薬や殺虫剤は
使えません。
しかし、ひまわりの葉っぱもなすの葉っぱも虫に食われ
「光合成出来る?」とかわいそうな位に食べられてしまっています。
そのうち他の野菜もやられてしまいそうです(T_T)
野菜も虫が食べる程美味しいとは言いますがこれでは立派な実も付かないような・・・
何か口にしても大丈夫な物で虫の予防になるような物は無いでしょうか?
(○○を薄めてスプレーするといいよ!とか・・・)
どなたか良きアドバイスよろしくお願いします!!
みか 【東海】 [URL:http://mika.whitesnow.jp] 2005/06/08(水) 11:32:13

農薬を使わないとなると基本的には捕殺になるのですが、
夜に見るとかできないから、ある程度は仕方ない、、、と開き直るしかないですよね。
犯人が昼間いなくて、葉が食われるのはヨトウムシの場合が多いのでときどき地面を掘り返してみるのも手です。

忌避効果としては、ニンニクの汁(すりつぶして絞ったヤツ)を水で延ばしてスプレーしておくのは、そこそこ忌避効果があったように思います。
忌避剤のリスクとしては、当然受粉するための虫も来なくなりますので、果実が成らない可能性も出てきます。人工授粉すればよいのですが、リスクも考えて使用してみてください。

トウガラシを砕いて薄めたスプレーも効くとは聞きますが、効果の割には防御しても使ってる自分も辛いので(笑) 農薬の方がマシかなと思ってます。

農薬でしたら、デンプン由来の粘着くん、石鹸成分由来のオレート液剤が安全と言われています。
農薬の法律が変わった時点で、世間一般に試されていた自然農薬を製品化したものです。
http://www.sumika-takeda-engei.co.jp/guide/syo00387.html
http://www.sumika-takeda-engei.co.jp/guide/syo00386.html

それから比較的安全な農薬に除虫菊から作った除虫菊乳剤があり、手に入りやすいものでパイベニカがあります。園児のいないときに使えばいいんじゃないかと思うのですが、園や市の規定もあるでしょうから参考までにあげておきます。
http://www.sumika-takeda-engei.co.jp/guide/syo00504.html

農薬としてあげたものは、いずれも接触毒といって、そこに居て液のかかった虫にしか効きません。したがって予防にはなりません。比較的安全といわれるものは全てそうなので、植物の量が少なければ、手でいちいち取ったり、水で吹き飛ばすのとの差は個人的には強く感じなかったりします。

園の方針もありますし、美味しい野菜を採ることより、野菜が育つ過程を見せるために育ててらっしゃると思いますので、妥協点が難しいとは思いますが、がんばってみてください。


まず、犯人を特定してください。昼間観察して、なにもいないようなら、夜活動するナメクジとかヨウトウムシが考えられますね。
ナメクジだったら、先生が帰る前に浅い容器にナメクジの殺虫剤を入れておいて(寄り付かなくなる薬もありますがあまり効果がない)翌朝園児が来る前に片付けるっていうのはどうでしょう。何ケ所かに置いて下さい。
檸檬 【外国】 2005/06/09(木) 08:46:40

大して知識は持ち合わせてないのですが、
農薬など必要ないけど、飲食できるのはたくさんあります。
アブラ虫、葉潜り蝿、豆コガネ、蛾の幼虫を追い払うくらいの自然農薬を、実験してみましたが、人間が食しても大丈夫なのは、あります。
たまと 【関東】 2005/06/10(金) 10:10:59

こんにちは。
皆様の意見を参考に犯人を推測すると「ヨトウムシ」
と言うことになりそうです。
ナメクジって夜活動するんですね!!
先日プランターの裏に数十匹いたのは退治したので
ナメクジは激減してるはずです。
でも駆除したと言うことは環境が整ってる証拠ですからね、
「ナメクジ」対策も考えてみます(^・^)ノノ"


2009年8月23日日曜日

自然農薬

自然農薬(2)

自然農薬を「エキス」と呼ぶことがあります。実にうまい呼び方だと思いますが、たしかに自然農薬の多くのものが植物成分の抽出液からなっています。また、植物成分ではない化学物質(ベーキングパウダー)なども「エキス」グループに含ませるのが一般的なようです。一方、石油化学製品の多くは「エキス」に含めない人もいます。(このあたりの明確な区分は確立していませんが、近々なんらかの指標を用意するつもりです。それまでは十把一からげで「自然農薬」ということにしておきます。)
ここでは、木酢液以外で、私の個人的な感覚により、あきらかに通常の化学合成農薬とは安全性の点で一線を画すると思われるものを選んで紹介します。



●対病害

(1)Cornel Formula (コーネル・フォーミュラ)

1960年にコーネル大学で発案された処方です。主にうどん粉病、黒点病の予防に用いられます。

処方: ・ベーキングソーダ :15cc
・Horticultural Oil (商品名:Sunspray):15~30cc
(鉱物油を、高度に精製したものです。日本にはありません)
これらを約4リットルの水で希釈。


ただし、この処方は濃度が高く、葉焼けを起こしやすいので、早朝散布が原則です。

これに対して、わが国ではベーキングソーダの主成分である重曹と、石けんの混合が一般的です。重曹の希釈率は1000倍程度、石けんは展着効果が出る程度ですから、ほんの少々です。重曹の濃度を高くすることもできますが、500倍程度までにしたほうが薬害の危険がなく安全です。


ダラスにある Texas A&M University の Dr. Janell Johnk は、重曹(重炭酸ナトリウム)のかわりに重炭酸カリウムを用いる処方を研究中で、近い将来実用化と伝えられていますが、実はわが日本の優秀な研究者は、とっくにこれを実用化しているのです。
カリグリーン


(2)ピカコー

「植物・食品の品質向上剤」として認められた製品で、海藻を原料としたクリーム状のドロドロした液体。これを20倍程度に希釈して虫にかけると、虫の気門をふさいで窒息死させる。対象はアオムシ、アブラムシ、ハダニ等。また葉面に被膜を作ることによりうどん粉病の予防や治療に有効となっています。

私の実験では、上記の虫にはよく効きますが、甲虫類になると、小型のものでもほとんど窒息効果は期待できませんでした。しかし一般に、甲虫は窒息系の殺虫方法では防除しにくいので、ピカコーの殺虫性能が低いというわけではありません。また、うどん粉病には十分に有効でしたが、黒点病に対する効果は、十分に時間が取れず未確認です。

私にピカコーを紹介して下さった、超々ベテランのプロ園芸家は、この液の葉面での展着・保持機能に着目され、この液と農薬を混合することによって、通常の半分以下の農薬量で高い病害防除効果を得ておられると、うかがっています。このような低農薬化への取り組みも、確実な効果と安全性の向上を両立させるものとして、高く評価されるべきでしょう。

さて、ピカコーは販売単位が20kg(¥7,500:送料込み税別 2000年)となっており、アマチュアが一人で使い切れる量ではありません。しかし、私は発見しました。ピカコーはセントポーリアの肥料としても用いられており、かなり割高になりますが、セントポーリアの専門店で300g程度の小口売りをしていることがあります。

問い合わせ先・HP:

(株)石水化学
栃木県安蘇郡田沼町山形377  TEL 0283-65-1126



掲示板で、ももさんからいただいた情報によると、徳久農業化学というところで2kg単位で直販しているそうです。

http://tagrichemi.hoops.livedoor.com/index.htm


家庭用2kg原液 \2、500(送料込、消費税別)  2001/09/21




(3)ニンニク・トウガラシ

トウガラシやニンニクの有効成分を抽出するには、いくつかの方法があります。アルコール、水、木酢液などですが、私は当初アルコール(ウオッカ)を用いておりました。しかし、この方法ですと、どうしても散布液中に過剰なアルコールが含まれてしまいます。そこで今年はニンニクを木酢液に3カ月以上浸けこむ方法を試しています。瓶を、二つに切ったニンニクのかけらでいっぱいにし、そこにニンニク片がひたひたに浸かる程度に木酢液を注ぎ込みます。これで3カ月も寝かせると、その臭いの強烈なこと...。
ポリ瓶などを使った場合は、とても室内には置いておけません。 で、これを約100倍に希釈し、トウガラシエキス(こちらは乾燥トウガラシ60gにウオッカを加えて500ccとし、3カ月以上経過したもの)を約200倍で用いています。つまり大ざっぱに、
ニンニク木酢液:トウガラシエキス:水=2:1:197ということ。
ニンニクの量がこのくらいになると、木酢液の臭いよりニンニク臭の方が強くなりますが、この程度のニンニク濃度がないと、病害予防はできません。隣の家に洗濯物が干してあったら気をつけましょう。これに緑豊Ⅱを1000倍程度で混合すると、うどん粉病の完全抑制、黒点病の一部抑制、アブラムシの忌避、チュウレンジバチ幼虫やヨトウムシの制御が可能です。ゾウムシに対する効果は、正確には掴んでいませんが、上記の混合液を散布しない場合に対して30~40%被害減という感じでしょうか。十分とはいえません。トウガラシの濃度をどこまで高めるかが次の課題です。

(4)油

植物油

(5)酸性水もどき

「酸性水もどき」とは、聞き慣れない名前ですが、要するに別項で紹介した「電解酸性水」に近い性能の散布液を、なんとか安価に作れないか? と考えて開発したものです。これまでのところ、使っていただいた皆様からは好評をいただいています。電解酸性水と違って、作るのに電気の知識はいりません(^^;)


●対害虫

(1)漢方農薬(緑豊Ⅰ、Ⅱ、ニュー碧露) → これもうダメ(下の囲み記事参照)
 花卉類には使えますが、食用には使えません。

おそらく、非化学農薬バラ栽培を行っている方々にとって、市販品ではもっともポピュラーな植物エキス散布液でしょう。 

★緑豊Ⅰは、ケショウヨモギ、クララ、タマビャクブ、ソウキョウ、カワラニンジンを原材料とし、殺虫有効成分はアルカロイド。接触毒により、昆虫の神経系等を撹乱したり産卵能力をなくさせる、とのことです。

急性毒性は以下の値が発表されていますが、対象動物は不明(おそらくラット?)
経皮LD50 > 5、000mg/kg   経口LD50 > 10、000mg/kg

この値なら、極めて低毒性といえるでしょう。

下表は、有効成分と人体への負の効果についてです

原料

有効成分

人間への効果

ケショウヨモギ


クララ(根)

アルカロイド・マトリン
(Matrine)

中枢神経興奮後抑制

タマビャクブ(根)


アルカロイド・ステモニン(Stemonin)
ステモニジン
(Stemonidine)


呼吸中枢撹乱
ソウキョウ

カワラニンジン


★緑豊Ⅱは、センダンが原料。有効成分は苦楝素。害虫が緑豊Ⅱを散布された植物を食害すると、消化器が破壊され死に至る。この作用機序により、肉食昆虫(天敵)への被害は少ないと考えられる。実際、私の経験では、緑豊Ⅱの使用により、アブラムシ、チュウレンジバチ幼虫、ヨトウムシは、ほぼ完全に制御できますが、クモやテントウムシの姿は見ることができます。この有効成分は人間の虫下しとして利用されているそうです。

急性毒性は、下記のようになっています。この数字通りだとすれば、きわめて低毒性です。
経皮LD50 > 10、000mg/kg  経口LD50 > 3160mg/kg




★ニュー碧露は緑豊同様の植物エキスが原料とされているが、詳細は不明。接触毒が主体とされている。同じ接触毒主体の緑豊Ⅰよりも効くという人が多いのですが、私は未確認。

最近出版された『「農薬学事典」、本山直樹編、朝倉書店』の漢方農薬の項に、「碧露」から合成ピレスロイドが検出されたという記述がありました。

「バラの園を夢見て」、婦人生活社、の梶みゆき氏の記事の中に「ヒメコガネにスプレーしてみると、驚くなかれ、みるみるうちに死んでしまいました。効くぅ。」という記述があるので「効き過ぎじゃないか??」と気にはなっていたのですが、どうやら合ピレ剤のせいかもしれません。

ただし、現在の製品はすでに改善されているそうなので、問題なさそうです。

もっとも、たいがいの漢方農薬は農薬成分はともかくとして、成分抽出用にはそれなりのケミカルを使ってると思いますので、完全なケミカルフリーはちょっとムリかも...  2001,5,2
「NEW碧露」、「緑豊」及び「凱亜」が無登録農薬に該当として回収対象になりました 2008.2.28

農水省によれば、

三浦グリーンビジネスが輸入・販売した「NEW碧露」及び「緑豊」が無登録農薬に該当することが判明したため、同社及び販売会社に立入検査を実施しました。その結果、同社が当該資材及び「凱亜(「NEW碧露」を原料とする資材)」の自主回収を行うこととしました。また、農林水産省は、都道府県等を通じて、これらの資材の購入者、販売者等に対し、当該資材の使用禁止、河川等への廃棄の禁止、回収への協力を指導しました。
なお、当該資材に含まれる農薬の有効成分の性質・安全性等を総合的に勘案すると、当該資材の使用は農作物の安全性に大きな影響を与えることはないものと考えています。

詳細は農水省Webサイトの 株式会社三浦グリーンビジネスが輸入・販売した「NEW碧露」、「緑豊」及び「凱亜」の回収等について を参照してください。

かいつまんで言えば、

●農薬の有効成分ピレトリンやロテノンが病害虫防除効果を有する程度含有されていたことがわかった

●防除効果があるほどの濃度だと当然農薬(扱い)だ

●でも農薬登録されていた訳じゃない

●だから無登録の違法農薬となり、回収指導となった


要するに、前回同様、農薬成分が混入していたわけです。製造元が中国ということで、毒ギョーザ事件同様、とばっちりということもあるかもしれませんが、今回は二度目です。やはり販売元の管理不行き届きが問われても仕方ないでしょう。


なお、販売者の(株)三浦グリーンビジネスでは、自主回収し代替品への交換を行うそうです。


これらの漢方農薬の問い合わせ先


〒285
千葉県佐倉市佐倉市王子台3-15-7
(株)三浦グリーンビジネス
TEL: 043-488-1661
FAX:043-488-1660


(2)ニンニク・トウガラシ

詳細は、対病害の項をご覧下さい。トウガラシを害虫(アオムシ、ヨトウムシ等)対策に本式に使う場合には、かなりの高濃度が必要なようです。例として、乾燥赤トウガラシカップ1杯(180cc)をカップ2杯の水に24時間浸けて濾した液や、カップ1杯の赤トウガラシをカップ4杯の水で20~30分煮て濾した液を使用するとあります。

(3)ピカコー

対病害の項参照

(4)石けん液

石けん液は、昆虫の気門を塞ぎ、窒息死させる目的で使用されます。
例えば、10gの粉石けんを1リットルの水で溶かしたものをスプレーしますが、私の経験では、石けん液は濃ければ濃いほど有効なようです。高濃度で溶かしやすいのは、もともと液状のカリ石けんですが、それよりさらに効果的なのは、オレート液剤(大塚化学)です。これは、植物油成分のオレイン酸とナトリウムから作られた石けん液ですが、その有効性が認められて平成4年に農薬登録されています。農薬といっても食品添加物として広く利用されている安全なもの(何しろ石けんですから)で、その気門封鎖力はただの石けん液や牛乳より高くなっています。これは、その水への溶解性が、家庭用石けん(牛脂+ヤシ油など)にくらべて桁違いに大きく、高濃度の石けん液がつくれるからです。アブラムシや、ヨトウムシ、チュウレンジバチ幼虫等に高い効果があります。私の経験では、体長5cm近い芋虫(ホソオビアシブトクチバの幼虫)も一発でおだぶつです。ただ、甲虫類にはあまり効果がありません。なお、散布液はムラなく行き渡らなければなりません。一つ気になる点は、あまり石けん液ばかり使用すると、葉のクチクラ層を傷め、また土壌中のナトリウムを不要に増加させないだろうか?ということです。この点ではカリ石鹸が有利ですが...。虫が死んだら、石けんを水で十分洗い流してやりましょう。
オレート液剤はタケダ園芸が家庭園芸用の少量売りをしています。ホームセンター等で入手可能です。

米国では Insectcidal Soap として種々の石けん液あるいは洗剤液が販売されています。気門封鎖はもちろん、虫の体表を覆うクチクラ層を侵食するのが目的ではないかと思えるほど強力なものもあるようです。例えば、ある報告によると、全自動皿洗い機用の洗剤がもっとも効果が高いとか...でもアブナいから使わないでね。

(注)専門家からご指摘がありました。農薬グレードのオレイン酸は牛脂が原料の可能性が高いそうです。

(5)植物油

日本ではマシン油以外の油を使用する習慣は無いようですが、これは見直してもいいのではないでしょうか。例えばエッセンシャルオイルのなかには、強力な害虫忌避効果のあるものがあります。希釈したエッセンシャルオイルに接触した虫は、卵を産めなくなったという報告も目にしました。また、油は撥水性の真菌類の菌体を覆い、その生育を阻害するのに有効なようにも思えます。水で溶かした薬剤よりも残効性が期待できないでしょうか?実は日本でも、食用油に石けんを加えて乳化したものをアブラムシ退治に用いるという報告もありますが、効果のほどは不明です。

一方、外国では各種の油を有効に利用しているようです。
ここでは別項で、バラ用の防除オイルとして、最高の性能をもつと言われている、ニーム・オイルを紹介します。従来米国では、バラの散布液としては最初に御紹介した Cornel Formula が一般的でしたが、最近このオイルが取って代わっているようです。化学農薬なみの性能と評する人もいます。現在、私が最も力を入れて評価している「植物エキス」です。


レタスの栽培方法

ポイント:
レタスの基本的な栽培法

コンさんの家庭菜園~初心者でもできる~ レタスの栽培方法
in コンさんの家庭菜園
レタスの栽培方法を簡単に解説しました。
レタス

基本
市販の苗を利用すると手軽に栽培できます。
レタスは、多くの品種があり、結球するもの、しないものがあります。
リーフレタスは比較的短い時間で収穫が可能なので初心者向きです。
レタスは、春まきよりも秋まきが作りやすいです。

育て方
①苗の選び方
本葉が4~5枚ついた、葉が大きく色が濃い健全なものを選ぶ。
②プランター(畑)準備と定植
初心者なら、市販の培養土(肥料入り)が簡単でオススメです。
購入する前に育てる野菜に適しているか店員さんに確認しましょう。
プランターに鉢底石を敷き土を少し入れ、その中に苗を置き、
回りに土を入れていきます。土は容器いっぱいに入れず、
8~9分目くらいにしましょう。株間は30cmにして、浅植えします。
※深く植えすぎると、葉が球状になりにくくなります。
畑の場合は、日当たりと風通しのよい場所に、幅60~70cm、
高さ10cmの畝を作ります。
苗を定植する時は、透明の穴あきマルチ(2条)を敷いてから
浅めに(根鉢の上が少し出るくらい)植え付ける。
③追肥と水遣り
結球しはじめたころに追肥を施します。中耕も行ないます。
表面の土が乾いたら水やりします。
④主な害虫
ヨトウムシ、アブラムシ、ハモグリバエ、ナメクジなど
⑤収穫
球の上を手で軽く押さえて、かたく締まっていたら収穫です。
刃物で切り取って収穫します。
リーフレタスなどの場合、草丈が23~25cmになったら収穫です。


ポイント
種から育てる場合は、8月上旬までに種をまいて、
9月下旬に定植します。
酷暑期は西日を避け、越冬中は霜除けします。


注意点
・1~2年連作をしない。
(シュンギクなど、キク科を栽培した後にも作らないようにする。)
・温度が高いと結球しにくくなり、結球しはじめると寒さに弱くなるので、
植え付け時期をずらさないようにします。
・害虫は、早めに駆除する。

栄養
ほとんどが水分ですが、βカロチン、ビタミンC・E、カルシウム、鉄、
カリウム、食物繊維なども含まれています。
活性酸素の働きを抑制し、体の老化や癌を防ぐ効果、
鎮静・催眠効果や免疫力を高める作用などもあります。
油と共に調理すると、カロチンやビタミンEの吸収がよくなります。


食卓のむこうで:湖国農業の明日

食卓のむこうで:湖国農業の明日
- 毎日jp(毎日新聞)
: "食卓のむこうで

◇大量生産・大量消費への疑問 本物求め徹底的に挑戦

「まさか自分が米を作ることになるなんて、これっぽっちも思っていなかった」。高島市新旭町針江の農園「針江のんきぃふぁーむ」を両親や弟と一緒に営む石津大輔さん(27)は話す。

大輔さんは古着店経営から農家に転じた異色の経歴の持ち主だ。高校時代からファッションに興味を持ち、服飾専門学校に在学中の02年、知人の紹介で大阪・本町に若者向けの古着屋を出した。顧客は徐々に増え、経営は順調だった。

だが、古着の買い付けに国内外を飛び回るうち、違和感を覚え始める。山積みの古着の中に、最近の服もたくさん含まれていた。「流行の移り変わりとともに、まだ新しい衣服が大量に捨てられる」。大量生産・大量消費への疑問が頭をもたげた。

そんな折に帰省し、十数年前から有機農業を営む父文雄さん(60)と酒を酌み交わした。多くは語らないが、手作りの米を消費者に届けてきた父の背中に「これは本物だと思った」。決意を固めた05年冬、後を継がせてもらえるよう、文雄さんに頭を下げた。その後、大阪と高島を行き来して農業を学び、やがて大阪の店はたたんだ。

所有する農地約18ヘクタールのうち約14ヘクタールが水田だが、大輔さんが農業を始めたころ、完全な無農薬・無化学肥料栽培(有機栽培)の水田はわずか6分の1だった。「本物を求める以上は徹底的にやりたい」と思った大輔さんは有機農業の県内先駆者を湖北町に訪ねて教えを請い、稲作に関する本も読みあさった。

こうして得た知識を実践するのは大変だった。収穫率を上げるために毎朝4時に起きて徹底的に水位を管理した。また、有機以外の田でも化学肥料の使用を一切なくした。大輔さんが農業を始めて3年目の昨年、有機栽培面積は当初と比べ倍増した。インターネット販売や古着屋時代に知り合った飲食店への直販で販路拡大も目覚しい。


ただ、輸入品との価格競争にさらされる昨今、農業経営に成功することは簡単ではない。同世代の生産者には月収10万円に満たない人もいる。農業従事者の高齢化が叫ばれて久しいが、「だれもが重労働に見合う対価が得られれば頑張れるだろうが、この状況では……」とため息をつく。


しかし、大輔さんはいい作物を作ることで厳しい経営環境に立ち向かおうと強い決意を持つ。「輸入農産物を否定しないし、安い品物を求める消費者の気持ちは十分に理解できる。しかし、有機農産物の価値をもっと知ってもらいたい。そして、買いたいと思っていただけるような作物を作るために努力を続けていきたい」と力を込めた。


2009年8月22日土曜日

コンパニオンプランツ/一覧

コンパニオンプランツ/一覧
"コンパニオンプランツ/コンパニオンプランツ一覧"
in Growing
コンパニオンプランツ/一覧:

"コンパニオンプランツ/コンパニオンプランツ一覧"


オレガノ

効果のある野菜     カボチャ、キュウリ、メロン
主な効果と効用     蔓性の野菜と相性が良く、風味も良くなる。


カモミール

効果のある野菜     タマネギ、カブ、アブラナ科の野菜(キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー等)
主な効果と効用     「植物のお医者さん」とも言われ、弱った植物のそばに植えると元気を取り戻してくれる。
タマネギやアブラナ科の生育を促進させ、風味をよくしてくれる。
天敵(カマキリ、テントウムシなど)をすまわせることで、モンシロチョウやアブラムシを駆除。


ガーリック
効果のある野菜     植物全般、トマト、ラズベリーなどの果樹、バラ
主な効果と効用     ガーリックの強い香りが、病原菌を殺菌してくれる。
また、香りによって害虫全般を寄せ付けない。特にアブラムシの防除に効果がある他、バラなどの樹皮を食べるキクイムシにも効く。
甲虫の防除にも。
豆科の野菜、イチゴ類とは相性が悪い。

コリアンダー
 効果のある野菜     植物全般。
アニス、チャービル、ディル、スープセロリ、キャベツ、トマト、レタスなど
主な効果と効用     アブラムシ、コナガの防除に効果がある。
フェンネルと相性が悪い。


サラダバーネット
効果のある野菜     スイートマジョラム、タイム、チャービル、ナスタチウム、パセリ、ミント、ロケット
主な効果と効用     相互に生育を助け、風味をよくする。

スイートマジョラム
効果のある野菜     野菜全般
主な効果と効用     害虫防除に効果がある
(私のところでは、効果は弱め。但し、自身には虫がつくことは少ない)

セージ
効果のある野菜     キャベツ、トマト、ニンジン、ローズマリー
主な効果と効用     アブラナ科の植物にモンシロチョウが卵を産み付けるのを防ぎ、風味をよくしてくれる。
また、有害となる飛翔昆虫を寄せ付けない。
キュウリと相性が悪い。(成長を阻害)

センテッドゼラニウム
効果のある野菜     バラ、ラズベリーなどの果樹、リンゴ
主な効果と効用     ハエや蚊といった有害となる飛翔昆虫を遠ざける。

タイム
効果のある野菜     キャベツ、イチゴなど野菜全般
主な効果と効用     防虫効果があり、有害となる飛翔昆虫を寄せ付けない。天敵(ハチ)を呼び寄せ、モンシロチョウを防除。
(小さなハチがよく来ていますが、品種によっては効果が弱いように思います)

タンジー
効果のある野菜     ラズベリーなどの果樹、バラ、植物全般
主な効果と効用     臭気によって、コナガムシ、ハエ、蛾などを遠ざける。
また、アリもこれを嫌うため、追い払うことができる。
アリの巣をつくられたくない場合に。

チャイブ
効果のある野菜     トマト、レタス、エンドウ、ニンジン、モモ、ブドウ、リンゴなどの果樹、バラなど
主な効果と効用     おとりとなり、アブラムシを防ぐ。
野菜の生育を促進させ、風味を良くする。
リンゴ、バラの黒星病を防ぐ。
また、バラにつくアリマキを遠ざける効果もある。

チャービル
効果のある野菜     にんじん・ラディッシュ
主な効果と効用     野菜の生育を助け、風味を良くしてくれる。

ディル
効果のある野菜     キャベツなどのアブラナ科の植物全般、トウモロコシ、キュウリ
主な効果と効用     アブラムシの天敵(ハナアブ、クサカゲロウなど)を呼びよせ、アブラムシの害から植物を守る。
キャベツ、レタス、トウモロコシ、キュウリの生育を促進させ、風味を良くする。
ニンジン、フェンネルとの混植は、種子の形成を妨げたり、交雑するのを避ける。

ナスタチウム
効果のある野菜     トマト、バラ、ラズベリー、リンゴ、ブロッコリー、マメ類、キャベツ、ラディッシュなど
主な効果と効用     アブラナ科の植物にコナジラミがつくのを防ぐ。
トマトやマメ類からアブラムシを遠ざける。
庭からアリを遠ざける。
リンゴに「リンゴワタムシ」がよりつかなくなる。
その他、アブラムシ、オンシツコナジラミやカメムシを防除。
(ナスタチウム自体は、エカキムシ被害が多かったが、他にはエカキムシの被害は見られなかった)

ネギ類
効果のある野菜     バラ、バラ科の果樹、トマト、レタス
主な効果と効用     バラ、バラ科の果樹から、ゾウリムシ、モグラを遠ざけて、その害から守る。
トマトやバラ、ラズベリー、レタスなどにつくアブラムシの害から守る。
根の表面および体内に共生微生物をすまわせて、病害虫を撃退する。

バジル
効果のある野菜     トマト、アンズ、モモ
主な効果と効用     トマトを害虫から守り、生育を促進させ風味を良くする。コナジラミ、ハエ、蚊、アブラムシなどにも効果がある。
バラ科の果樹にも効果があるのではないかとされている。

パセリ
効果のある野菜     トマト、アスパラガス、ニンジンなど
主な効果と効用     生育を助け、風味を良くする。

フレンチタラゴン
効果のある野菜     野菜全般
主な効果と効用     モンシロチョウ、アブラムシなどの害虫から守ってくれる。

フレンチマリーゴールド
効果のある野菜     アブラナ科、球根、根菜類、トマト、バラ


ワイルドストロベリー(イチゴ類)、ウリ科の野菜
主な効果と効用     根からの分泌液で、土中のセンチュウを遠ざけることで被害から守る。
葉の臭気に防虫効果があり、トマトなどにつくコナジラミにも有効。
フレンチマリーゴールドを緑肥として、土にすきこんでおいても、害虫予防に効果があるが、必ず枯れる前に刈り取ったものを利用すること。
ある種のマリーゴールドはエゾボウフウの一種やセイヨウヒルガオなどの雑草を殺す物質を分泌する。

ボリジ
効果のある野菜     ホウレンソウ、マメ類、レタス、ワイルドストロベリー(イチゴ類)、トマト、果樹
主な効果と効用     ミツバチなどの天敵を呼び寄せることで、害虫被害を減らしたり、受粉を助けたりする。
イチゴと相性が良く、生育を助け風味を良くする。

ミント類
効果のある野菜     キャベツやラディッシュなどアブラナ科の植物、トマトなど野菜全般
主な効果と効用     ミントの香りを害虫が嫌い、寄りつかなくなる。
殺菌効果があり、植物全般に有効であるとされる。
アブラムシ、モンシロチョウ、毛虫、害虫などの害虫を遠ざける。
センチュウにも効果がある。
トマトやキャベツなどの風味をよくする。
ミント類は繁殖が旺盛であるため、他の植物との混植は難しい。「香り」による効果の場合、鉢植えとし近くに置くのも手。

ラベンダー
効果のある野菜     バラ、ラズベリーなどバラ科の果樹、リンゴ
主な効果と効用     香りを害虫(野鳥)が嫌うため、寄せ付けない効果がある。
センチュウにも効果があるとされる。


レモンバーム
効果のある野菜     トマトなど
主な効果と効用     ハチをよび、トマトの受粉を助けるなど生育を助け、風味を良くする。


ローズマリー
効果のある野菜     セージ、キャベツ、ニンジン、マメ類
主な効果と効用     モンシロチョウ、ヨトウムシの防除。

ローレル
効果のある野菜     野菜全般
主な効果と効用     香りによって害虫を寄せ付けない効果がある。


ワイルドストロベリー(イチゴ類)
効果のある野菜     ホウレンソウ、キャベツ(アブラナ科の植物)、ニンジン、マメ類
主な効果と効用     モンシロチョウ、ヨトウムシの被害から守ってくれる。



2009年8月21日金曜日

ソムリエが農家に転身 「欧州原産品を有機で」

ソムリエが農家に転身 「欧州原産品を有機で」 
in 神戸新聞


有機野菜栽培に取り組む橘真さん(手前)と妻の樹理さん=南あわじ市倭文土井


神戸でワインソムリエとして活躍していた橘真さん(44)が、南あわじ市倭文土井で農園を開園し、阪神間のレストランへ出荷するフランスやイタリア原産の有機野菜栽培に取り組んでいる。「食べた時にその土地の風景のイメージが広がり、生産者の顔が見えるような野菜をつくりたい」と張り切っている。(橋本 薫)

大学時代に神戸のイタリアンレストランでアルバイトをしていた時にワインに興味を持ち、24歳でソムリエの資格を取得。フランス料理店などで腕を磨き、1994年、29歳で神戸・北野にワインバーをオープンした。

2004年にバーを閉店し、酒店を営む知人と大阪で和食料理店を開店したが、営業活動で知り合ったレストラン関係者から「日本ではいい野菜が手に入りにくい上、種類も少ない」という声を聞き、野菜栽培に取り組むことを決意した。

昨年4月から半年間、就農を支援する神戸市西区の研修所で学び、準備を進めた。8月、都市と田舎の交流を進める南あわじ市内の特定非営利活動法人(NPO法人)「ふるさと応援隊」理事長の北谷雅良さん(61)に出会い、有機栽培に適し阪神間からも近い同市内に今年4月に移住した。

現在は約60アールの畑で約100種類の野菜を試験的に栽培。カボチャやナスのような形のトマトなど、日本では見慣れない形や色の野菜が実っている。ハーブ類やラディッシュなど既に収穫に成功した野菜もあり、どの野菜が気候や風土になじむのか、妻の樹理さん(33)と共同で試行錯誤を続けている。「冬になれば放棄田にブドウを植栽し、ワインの醸造も検討したい」と夢を広げる。

今後、神戸や大阪のレストランと契約を結び、安定した出荷を目指す。橘さんは「個性のある野菜をつくりたい。お客さんの評価が楽しみ」と話している。


2009年8月20日木曜日

飼料作物の生産・利用手引のご案内

ポイント:
飼料作物作成に関する情報をまとめている。
まずは、この50ページ相当の冊子を見てみよう。

pdf、全文


飼料作物の生産・利用手引のご案内 
"■ 飼料作物の生産・利用手引きのご案内
~「なるほどよくわかる! 飼料生産と利用」~
平成21年5月18日

今般、関東甲信地方に適した優良な飼料作物品種について解説した、
「なるほどよくわかる!飼料生産と利用」を作成しました。

作成に当たっては、今後飼料作物を新たに生産したい方、 及び増産したい方を対象に、ポイントを絞った編集・構成を心がけました。 本冊子が有効に活用され、自給飼料生産の拡大を通じて畜産農家の皆様の経営の安定に少しでも役立てて頂ければ幸いです。
なお、以下からもご覧いただけますのでご利用ください。


なるほどよくわかる!飼料生産と利用 ・・・・・全体(表紙~奥付、5,744KB)

Ⅰ.いま、なぜ自給飼料生産?

Ⅱ.飼料作物導入のポイント
1.利用形態及び土地条件の観点から
2.対象家畜及び調製の観点から
3.労力・機械の観点から ・・・・・・・・・・Ⅰ~Ⅱ-3(表紙~P.6、1,632KB)

Ⅲ.栽培と利用のポイント
1.とうもろこし ・・・・・・・・・・Ⅲ-1(P.7~14、1,335KB)
2.ソルガム ・・・・・・・・・・Ⅲ-2(P.15~22、557KB)
3.イタリアンライグラス ・・・・・・・・・・Ⅲ-3(P.23~28、433KB)
4.ペレニアルライグラス ・・・・・・・・・・Ⅲ-4(P.29~36、983KB)
5.オーチャードグラス ・・・・・・・・・・Ⅲ-5(P.37~43、1,183KB)

(参考1)主要なコントラクターの一覧
(参考2)飼料作物種子の取扱会社・団体名
(参考3)家畜改良センターにおける調査展示用種子の配布 ・・・・・参考1~(P.44~奥付、132KB)


2009年8月18日火曜日

内閣府 地域科学技術ポータルサイト:研究テーマ検索結果個票

ポイント:
内閣府にこのような地域科学技術情報を集めているサイトがあることが驚き。
しかし、あまり知られていない。
地方大学が自らの研究テーマや助成を得るために、このようなサイトを積極的に活用してはどうか。CiiNiに統合しても問題はないと思うのだが・・

廃棄野菜等の安全で高品質な飼料への再生・利用技術の開発
in 内閣府 地域科学技術ポータルサイト

研究機関
<中核機関>
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
<共同機関>
独立行政法人家畜改良センター、財団法人日本農業研究所、株式会社松屋フーズ
採択年度
 平成20年度

研究概要
  廃棄野菜等の飼料化を実現するため、ア.省力的サイレージ調製システムの開発、イ.硝酸態窒素低減と発酵品質を高める複合微生物製剤の開発と実規模での検証、さらに、ウ.肥育牛への給与試験により経営効果を評価し、開発技術の迅速な普及を図る。

アでは圃場残さを想定した既存収穫機械の改修とTMRセンター技術を活用した可搬型サイレージ調製システムと青果市場や食品工場を想定した据置型システムを開発する。イでは乳酸菌と枯草菌等の複合微生物菌群の効果をin vitroおよびinvivoで検証し、製剤化を図る。ウの給与試験は黒毛和種肥育牛を用いて、肥育成績とともに経営データを収集し、普及に活用する予定である。


2009年8月17日月曜日

今秋にも商品化「青いバラ」 遺伝子組み換え作物 「環境へ悪影響」懸念も(産経新聞) - goo ニュース

ポイント:
今後は、バラのようにある程度高値で取引される花卉類の色の多様化に遺伝子工学が積極的に用いられる可能性がある。


今秋にも商品化「青いバラ」 遺伝子組み換え作物 「環境へ悪影響」懸念も
in (産経新聞) - goo ニュース

産経新聞2009年8月8日(土)08:05

不可能」の代名詞だった青いバラが、遺伝子組み換え(GM)技術によって栽培が可能となり、今秋にも販売される。青いバラの国内生産開始に伴い、日本も遺伝子組み換え作物(GMO)の商業栽培国の一員となる。GMOには消費者の抵抗感が根強いが、「観賞用」「医療用」などとしての研究開発が進んでいる。農林水産省も後押ししたい考えだが、「中長期的に環境への悪影響を招く可能性もある」との懸念の声もある。(宮原啓彰)

■「不可能」が「可能」に


バラには本来、青色色素が存在しないことから、青いバラの開発は「不可能」とされてきた

しかし、サントリーとオーストラリアの企業が遺伝子組み換え技術によって平成16年に開発に成功。昨年、農水省と環境省から、承認を得て一般の農場での栽培が可能となった。サントリーは切り花として今秋の販売を目指している。

一方、群馬県は6月、自治体初の「GM蚕(かいこ)」の実用化を22年度までに目指すと発表した。タンパク質を大量に含む繭(まゆ)を産出する蚕を開発することで、医療用の人工血管などへの応用を期待している。同県は「衰退する蚕糸業を救い、新たな産業を創出したい」と期待を寄せている。

こうした流れを受け、農水省は「アグリ・ヘルス産業開拓プロジェクト」に着手。花粉症の症状を和らげる「スギ花粉症緩和米」や、血圧や中性脂肪の調整といった効果のある「機能性米」の商品化を目指す考えを明らかにした。

同省ではあくまで「医薬品」として位置付けたい考えで、担当者は「医療用ならば消費者の抵抗感は少ないだろう。GMなどの技術を生かした新産業を発展させたい」と意気込みを語る。


■不安「7割」も反響大

確かにGMは「組み換え」というイメージから消費者や生産者からの抵抗感が強い。農水省が19年度に実施した意識調査によると、GMについて「不安」という回答が7割を超えていた。

だが、関係者は「近年多く輸入されているトウモロコシ、大豆などのGM食物より、繊維や医薬品の方が人々の反発が少ない」と口をそろえる。

実際、蛍光色の生糸を生産できるGM蚕を開発した農業生物資源研究所(茨城県)には「反響が大きく服飾業界を中心に問い合わせが多く寄せられた」という。

大阪府立大の山口裕文教授(生態保全学)は「人々がGMのメリットとデメリットを計る選択の問題だが、正確な情報公開がないまま研究が進められていることも、GM不信を招く一因になっているのではないか」と話す。

青いバラの流通で、GM議論に火がつくかが注目される。


2009年8月16日日曜日

急騰を続けるごまの国際価格

急騰を続けるごまの国際価格
in 社団法人 日本植物油協会

大豆の国際価格が高騰していることについては、先にお知らせしました。中国の国内経済事情により突然に購入契約を破棄する事態を受けて相場が少し静まっていますが、依然として高値基調にあります。2004/05年の世界の大豆生産が大幅に増加するというアメリカ農務省の予測を受けても、相場の低下は見られません。これからは、アメリカの作付けと天候が国際価格を支配していくことになりますので、私たちも動向を見守っているところです。

ところで、大豆の陰に隠れるように“ごま”の国際価格が急上昇を続けています。この1年間で価格はおおよそ80%も上昇し、高値に張り付いています。そして、今後も上昇することが予想されています。

ごまは、油の原料だけではなく、優れた風味でさまざまな日本の料理にとけこみ、食卓で愛され、その栄養機能が注目を集めています。

日本の食生活に不可欠な“ごま”が、いまピンチに立っています。製油業界はじめごまを利用する多くの食品業界は、消費者の皆様に、どのようにすれば“ごま製品”を安定してお届けできるのか思案に暮れているところです。


でも、ごまの国際価格が高騰していることは余り知られていません。それは、大豆や主な穀物には、シカゴ商品取引所という国際価格の指標となる市場が存在していますが、ごまにはそれがありません。だから、ごまの国際需給や価格に関する情報が乏しいのです。 

では、何故そのような市場が存在しないのでしょうか。
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■ 1 ■ 海外に100%供給を依存する“ごま”

30カ国と52カ国、これが何を意味するのかお分かりでしょうか? 30カ国は、平成15年(2003年)に日本がごまを輸入した国の数、52カ国は、この10年間に日本がごまを輸入したことのある国の数です。食品の原材料となる農産物の貿易は、一般に輸出国の数が限られているという特徴がありますが、ごまについては、商社のみなさんが世界中を駆けめぐって、私たちの生活に不可欠なごまを集めているのです。

日本人の食生活に欠くことのできないごまは、かっては日本国内で広く栽培されていましたが、いまでは統計に記録されるだけの生産がない状態になっています。収量が少なく採算性が低いことや栽培上の難しさがあることから、より収益性の高い作物へ生産転換が行われたことによるものです。いまでは、世界最大の輸入国となりました。日本の食文化が、外国によって支えられている典型的な事例となっています。

ごまは、幹に鞘を形成しその中で種子である“ごま”が成熟します。この鞘の形成と成熟は下の方の鞘から順次上の鞘へと進み、上の鞘が熟する頃には下の方の鞘ははじけて、種子が散乱するという特徴があります。このため、下の鞘がはじける直前に収穫することが必要になりますが、当然、上の方の種子は成熟不十分という状態になります。したがって、こまめに農場を見回って収穫時期を判断することが必要となり、機械化農業で対応することが難しい作物です。

このため、世界でもごまの主な生産国は、機械化農業が進んだ先進国ではなく、発展途上国となっています。冒頭の30カ、52カ国も、ほとんどが発展途上国です。大豆が先進国の大規模機械化農業により生産されていることに比べ、大きな相違点です。
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■ 2 ■ 不安定な供給

大豆の場合、供給力を持った国が世界に4カ国しかないことが供給を不安定にする要素になっていることをお伝えしました。それでは、供給国が数多あるごまは供給が安定しているのでしょうか?

答えはノーです。この10年間の供給国が52カ国にものぼるということは、安定した供給先が少なく、多くの生産国からかき集めてこなければ、必要な数量が確保できないことを示しています。

Oil World誌によれば、世界のごま生産量はおおよそ300万トンに過ぎません。ごまの産地は、熱帯から亜熱帯に属する地域に概ね集中しています。これらの地域は天候変動が大きく、干ばつがあるかと思えば、雨害で生産が激減する事態も発生します。それぞれの国の生産量も、それほど多いものではありませんが、中国、インド、ミャンマー及びスーダンの4カ国で、世界生産量のおおよそ3分の2を占めています(表1参照)。このため、これら4カ国の生産変動が、国際需給に大きい影響を及ぼします。また、大豆の場合は大生産国が大輸出国という関係にありますが、ごまの場合には大生産国でも輸出余力が小さく、このため、生産量は少量であっても貿易市場に大きい影響を及ぼす国があります。

したがって、供給の多くを安心して任せることが非常に困難で、必要量を確保するためには多くの国と取引をしなければならず、また、品質と安全の確保のため慎重な商品チェックが必要となっています。
世界の主要なごま生産国と生産量の推移
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■ 3 ■ 輸出国の特徴

世界の市場で取り引きされるごまの数量は70万トン前後で推移してきました。主な輸出国は表2のとおり、スーダンとインドがほぼ均衡して全体の5割程度を占めていますが、それ以外の輸出国の輸出数量は一桁少なく、数多くの国により輸出市場が形成されていることがわかります。

しかし、スーダンの生産量はインドの2分の1程度に過ぎません。また、表1と比較して、生産量が多くても輸出量が少なく、逆に生産量は少ないものの輸出国順位では上位にランクされる国もあります。大豆のように、大生産国=大輸出国という関係にはないことがわかります。

主な国別に見たごま輸出量の推移

この関係をもう少し調べてみましょう。表3に、主な国ごとの生産量と輸出量の関係がどのようになっているか示しています。

世界の生産量に占める輸出量の割合は、過去5年(1998/99~2002/03年)平均で23.8%になりますので、これを大幅に上回る国を輸出に特化、つまり輸出を目的として生産を行う国、下回る国を主に国内消費のために生産している国に分けることができます。その結果、輸出向け生産に特化した国が、アフリカと中南米に集中していることが特徴です。ごまが、有力な輸出商品として外貨を稼ぎ出していることをうかがい知ることができます。

他方、世界1,2位の生産国である中国とインドは、輸出国としても重要な地位にありますが、国内需要が多く輸出余力が大きいという状況にないことがわかります。そして、このことが、ごまの国際需給逼迫をもたらした大きい要因となっています。

主な国のごま生産量と輸出量の比較

■ 4 ■ 中国の大量輸入で、国際需給は一気に逼迫へ

国際市場におけるごまの供給が、輸出に特化したアフリカ及び中南米の国々によって支えられていることが分かりましたが、それでは輸入はどのようになっているのでしょうか。 

表4は、世界の主な輸入国と輸入数量の推移を示しています。ごまの輸入国は極めて多いのですが、日本が群を抜いた輸入国で、韓国とエジプトが続いていました。

 しかし、2003年に異変が生じ、それまで輸出国であった中国が一気に大量輸入国に転じました。表1に示しましたとおり、2003/04年に中国のごま生産は洪水被害などにより前年より20%減少したと見込まれています。しかし、実際にはもっと大幅な減産であったとの情報もあります。そのことが、一気に6万5千トンものごま輸入となって現れました。世界の貿易量が70万トン程度であるところに、ほぼ10%の追加需要が生じたわけです。2002/03年のインドの不作によってタイトになっていた国際需給が、一層逼迫度を高めることとなりました。中国は、さらに2004年1~4月のわずか4ヶ月間で、これを上回る7万トンのごまを輸入しました。このペースで輸入が進めば日本を凌駕する輸入国になることも想定されます。この先、中国がどれだけのごまを国際市場から調達するのか見通しは立ちませんが、その数量次第では、日本に必要なごまの確保が困難となるおそれさえ懸念されるところです。

主な国別に見たごまの輸入量の推移


■ 5 ■ 日本のごま輸入

日本は年間15万トン前後のごまを輸入し、世界最大の輸入国です。このうち、約8万5千トンが搾油用として胡麻油の原料となっています(表5参照)。

輸入先については、中国が最大で、ナイジェリア、ブルキナファソ及びタンザニアのアフリカ諸国が安定した供給国となっています。スーダンやミャンマーも重要な供給国ですが、政情不安からしばしば輸出禁止措置が発動されるため、変動が大きくなっています。

 アフリカの諸国は、その輸出量の過半が日本向け(例えば、タンザニアでは輸出のほぼ全量が日本向けです。)となっており、対日輸出に特化した国と言っても過言ではありません。最近では、パラグアイが日本からの技術移転によって日本向け輸出に特化したごま生産を拡大し、主要な供給国になりつつあります。

しかし、中国については、先に述べた生産の減少と輸入の拡大という状態に陥っていることから、輸入量は激減しています。2004年1~4月の累積輸入量は4,153トンで、昨年の2万2038トンにくらべ80%以上の減少となり、総輸入量に占める割合も40%から8%に低下しています。品質的にも安定していた中国産ごまが入手困難になったことは、日本のごま関連産業にとって大きい痛手です。
日本の輸入先国別ごま輸入の推移
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■ 6 ■ 急騰するごまの国際価格

このような需給の逼迫は、価格の急激な上昇をもたらしています。日本食糧新聞社調べによる搾油用ごまの国際価格は、2002年にはトン当たり600ドル台にあったものが、2003年10月には850ドルとなり、その後も上昇を続けています。特に、中国産ごまの価格はこれを上回って上昇しています。昨年の4月にトン当たり726ドルであった輸入価格は、本年4月には1,456ドルと2倍に上昇しました(図1参照)。生産国が不安定で、情報が乏しいことから、価格の低下をもたらす要素は全く見あたらない実情にあります。このような価格の急上昇は、胡麻油、すり胡麻、練り胡麻など胡麻製品の製造コストを押し上げています。
中国産ごまの輸入価格の推移

これまで述べてきましたように、ごまの国際需給は一挙に逼迫に転じ、価格の急上昇をもたらしています。特に、日本にとっては、安定的な供給国であった中国からの供給が期待できないばかりか、中国と競争してごまを確保しなければならない状況になりました。 

今後も中国の需要が拡大し、国際市場で大量に購入する事態が進行すれば、ごまの確保にも赤信号の懸念が生じます。しかし、ごまと胡麻油は日本の食卓に欠くことのできない食品です。私どもは、商社の皆様の懸命な努力で必要数量を確保する努力を続けていますが、市場規模が小さい中で、輸出可能性を有する国の発掘にも努めなければならないと考えています。そして、価格がこのような急上昇し、低下する気配がないという実情にご理解をいただくことをお願い申し上げます。


2009年8月15日土曜日

寒さに強い「ごまえもん」 岩手大など新種開発

ポイント:



寒さに強い「ごまえもん」 岩手大など新種開発
in 岩手日報

岩手大農学部滝沢農場(滝沢村)は16日、農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)と共同開発した黒ゴマ新品種「ごまえもん」の発表会を盛岡市盛岡駅西通2丁目のマリオスで開いた。抗酸化機能があるリグナンを多量に含み、寒冷地栽培に適するのが特長。99・9%を輸入に頼るゴマの希少な国産品として産地形成が期待される。

生産者、研究者ら約20人が参加。同機構作物研究所の大潟直樹特命研究員がごまえもんの特長について「病気に強いため栽培しやすく、寒冷地でも収量が多い」と説明した。

一関市大東農業技術センターの勝部忠志農業技術員、内舘勝則川井村長がゴマ生産の取り組みを発表。ごまえもんを使ったせんべいや団子の試食を行い、参加者からは「香ばしい」と好評だった。

岩手大滝沢農場は、県内でごく小規模にしか行われていないゴマを特産作物にしようと同研究所と共同研究。本県在来種の「岩手黒」と「関東11号」を交配、育成し、4月に新品種登録を出願した。

免疫機能を正常な状態に保つとされるリグナンの一種セサミンを種子1グラムに約10ミリグラム含有。市販の輸入物の5倍に当たり、健康食として注目されそうだ。

同研究所は2002年にゴマ新品種「ごまぞう」を開発したが、寒さに弱いのが難点で、粒が褐色のため用途も限られていた。ごまえもんは草丈が低いため倒れにくく、耐寒性に優れている

今後は本県や茨城県で試験栽培を行う予定。岩手大滝沢農場の星野次汪(つぐひろ)教授は「リグナンが豊富なため苦味はあるが、知恵次第で食材に活用できる。地域活性化の起爆剤になれば」と期待する。

【写真=開発された黒ゴマ新品種「ごまえもん」(左)。右は褐色の「ごまぞう」】

(2009/07/17)


2009年8月14日金曜日

酪農経営における生産性の改善進む(豪州)

酪農経営における生産性の改善進む(豪州)
in 畜産情報ネットワーク
-豪州-平成19年5月第767号

1991/92年度からほぼ隔年ごとに酪農経営における実態調査を実施

豪州農業資源経済局(ABARE)は5月3日、2004/05年度の酪農家における技術導入および経営方法に関する実態調査を公表した。この調査では、酪農家における搾乳施設における乳牛管理、補助飼料の導入、牧草管理、肥料管理および繁殖方法などの状況を対象としている。

これによると、ヘリンボーン型やロータリー型といった効率的な搾乳施設の整備が進むとともに、経営面では効率的な飼料生産・貯蔵、飼養管理および適切な肥料利用などが進展し、その結果、酪農経営における生産性の改善が図られている。

この調査は、1991/92年度からほぼ隔年ごとに実施され、今回で7回目の調査となる。



効率的な施設整備や経営管理により労働生産性が向上

豪州における酪農家1戸当たりの最大の平均搾乳牛頭数は、1991/92年度から2004/05年度の間に115頭から191頭と66%増加した。また、搾乳牛1頭当たりの乳量は、この間、4,054トンから5,163トンと27%増加した。一方、平均的な搾乳に要する時間(2時間)および搾乳従事者数(2名)は、この間、大きな変化がない。このため、労働者1人当たりの労働生産性が大幅に向上している。これは、乳牛の遺伝的改良、搾乳施設管理の改善、補助飼料の利用および集約的な牧草管理といった技術および経営管理方法の改善によるものとしている。



搾乳施設は86%がヘリンボーン型に。施設管理も改善進む

搾乳施設の管理状況については、1991/92年度から2004/05年度の間により効率的な施設の整備が進んだ。
この間、ヘリンボーン型の搾乳施設の占める割合は64.9%から86.0%と太宗を占めるまで増加。また、ロータリー型も3.5%から10.8%に増加した。一方、ウォークスルー型は19.8%から3.1%と大幅に減少した。また、貯乳タンクの大容量化が進んでいる。容量が4,500リットル以上の貯乳タンクを保有する酪農家の比率は、この間、6%から57%に増加する一方、1,500リットル以下の酪農家は47%から10%に減少した。

さらに施設管理面では、毎年ミルカーの能力試験を行っている酪農家は1991/92年度から2004/05年度の間に55.8%から82.5%に増加し、よりきめ細かな管理が行われている。

ロータリー型搾乳機
エム・エス・ケー農業機械株式会社

補助飼料を利用する酪農家は93%に増加。一方、農場におけるサイレージ生産も増加

飼養管理については、豪州の生乳生産が牧草を基本としている中で、この20年の間に集約的な生産システムへの移行が進んだ結果、飼料の生産・供給システムに変化が見られる。

搾乳牛に濃厚飼料や穀物を補助飼料として給与する酪農家の比率は、1991/92年度から2004/05年度の間に80%から93%に増加している。同時に乳牛1頭当たりの濃厚飼料、穀物および副産物飼料の給与数量は、この間、0.58トンから0.90トンと55%増加しており、濃厚飼料や穀物など牧草以外の飼料への依存度が高まっている。

また、酪農家では、購入飼料が増加する一方で、サイレージや乾草の自家生産が増加している。酪農家1戸当たりのサイレージ生産量は、1991/92年度から2004/05年度の間に64トンから170トンと大幅に増加。また、乾草収穫量は97トンから142トンに増加している。この結果、酪農家における飼料保有量が増加しているが、調査結果では、干ばつ対策やオフシーズン生産への対応をその理由として挙げる酪農家が増加している。

また、肥料管理については、62%(2004/05年度)の酪農家が土壌の試験・分析を実施している。このうち83%の酪農家がその試験・分析結果を踏まえて肥料の種類を変更したり、施肥量の調整を行うとともに、その約半数の酪農家が肥料の施用計画を作成しているとしている。


【シドニー駐在員 井田 俊二 平成19年5月17日発】"


2009年8月12日水曜日

畜産研究情報

ポイント:
出荷できないにんじんを飼料とすることで、乳牛のBカロテン増加が見込める。
それ以上に、乳牛の健康が期待できるだろう。

畜産研究情報:
Serial No 0735
課題名
にんじんサイレージ給与による乳牛の血液中・牛乳中β-カロチン濃度の向上
要 約
規格外にんじんのサイレージ調製が可能であるとともに,このサイレージ給与により,乳牛の血液中・牛乳中のβ-カロチン濃度を上昇させることができる。
場所名
北海道農業試験場草地部 飼料調製研究室
連絡先


0155(62)2721
部会名


畜産,草地,北海道,総合農業・総合研究


専門:動物栄養


対象:乳用牛


分類:指導


【背景・ねらい】
畑作物残渣有効利用の一環として,にんじんのサイレージ調製・貯蔵の可能性,ならびに乳牛に対するにんじんサイレージ給餌の意義を,乳牛の血液中及び牛乳中β-カロチン濃度を指標として検討した。
【成果の内容・特徴】
収穫・洗浄したにんじんを,無細切で試験用サイロ(2.6m3)に埋蔵してサイレージ調製し,その品質・成分の特徴を調査した(試験1,1989年)。次に,給与区及び対照区の2処理を設け,体重475~651kgの泌乳牛を各区3頭供試し,試験1と同様に調製したにんじんサイレージの給与試験を行った(試験2,1992年)。給与区には平均でコーンサイレージ20kg,配合飼料6.1kg,にんじんサイレージ41kgを,また,同様に対照区はコーンサイレージ30kg,配合飼料5.2kgをそれぞれ給与した。その成分組成は表2に示した。給与期間は14日間とし,最終日の給与開始1時間後に血液及びルーメン液の採取を行った。牛乳は給与最終日の給与時に採取した。結果は以下の通りである。
1.
にんじんをサイレージに調製することで,β-カロチン含量は約34%減少した(表1)。サイレージの品質は「並」のものであった。
2.
にんじんサイレージの採食は良好で,原物摂取量は最大55kg/日に達した。
3.
ルーメン液の性状をみると,アンモニア態窒素は給与区でやや高い傾向が見られたが,正常値の範囲であった。pH,発酵効率,VFA組成は区間差がほとんどなかった(表3)。また,糞の性状にも変化がみられなかった。以上のことから,にんじんサイレージを40~50kg/日給与しても,ルーメン内の性状はさほど変化しないことが示唆された。
4.
血液中のβ-カロチンは(表4)給与区が平均1125μg/dl,対照区が平均674μg/dlでにんじんサイレージ給与によって顕著に増加した。また,牛乳中の含量も高まった。
【成果の活用面・留意点】
1.
にんじんサイレージは,コーンサイレージや低質牧草サイレージ等,β-カロチン含量の少ない飼料を給与する際,補足飼料として利用できる。
2.
サイレージ調製時にはにんじんに付着した土砂を洗い流す必要がある。また,サイロ開封後は可能な限り短期間に給与を終えることが望ましい。


2009年8月11日火曜日

オーガニックを否定した英政府論文に自然派が猛反発

ポイント:
オーガニックであれば、その野菜の栄養素に何か特別な効果があるというのは疑問。
むしろ、オーガニックの本来の意味は「不要な農薬などを与えず、人間にも自然にも負荷を
与えないことにあると思うのだが。


オーガニックを否定した英政府論文に自然派が猛反発
――ニュースな英語(gooニュース・ニュースな英語)

gooニュース・ニュースな英語2009年8月3日(月)10:00
■本日の言葉「make an informed choice」(情報にもとづき選択する)■


国際ニュースで使われる英語をご紹介するこの月曜コラム、今週は「有機野菜は健康に無関係?」という、多くの人に衝撃を与えた英政府発の調査報告についてです。「そんな、まさか!」という悲鳴が、パソコン画面の向こうから聞こえるようでした。(gooニュース 加藤祐子)


○有機野菜は栄養価がとりわけ高い訳では?


英食品基準庁(FSA)が「有機野菜を食べても、化学肥料や殺虫剤を使って栽培した野菜を食べても、栄養価はたいして変わらない。肉や乳製品、卵についても同様」「その他の健康上のメリットも特にない」という研究結果を発表したという7月29日付のBBC記事を見つけたとき、パソコン画面のこちら側でも私も「うっそやーー」と小さく叫んでいました。


同日付の「米臨床栄養学紀要」で発表された論文によると、FSAの委託を受けた調査チームは過去50年間にわたる有機食品に関する162の文献を検証した結果、52の文献から、この結論に達したそうです。もっとも、有機農法による食品とそうでない食品では、たとえば前者の方がベータカロチンが53.7%高いとかフラボノイドが38.4%高いとか、タンパク質が12.7%高いとか、亜鉛が11.3%とかの違いは認められたのですが、それでも「消費者の健康に影響を与えるほどの違いではない」ということで、「栄養価はたいした変わらない」という結論に。また、殺虫剤の使用・不使用による影響や、有機農法が環境に与える影響は調べていないそうです。


その上でFSAの担当者は、「どういう食品を食べるか私たちが、きちんとした情報を得て選択する(to make informed choices)ために、正確な情報の提供は必要不可欠なことです」と主張。


○栄養価が高いというデータもあるが


この発表を受けて、英国ではオーガニック食品を支持する人たちが、この発表に大きく反発。英タイムズによると、FSAには反論メールが殺到したそうです。


有機農家の代表団体「英土壌協会(Soil Association)」は、FSAがオーガニック食品の有用性を示す文献を無視し、殺虫剤が人体に与える長期的な影響を無視し、上にあげたような栄養価の違いを過小評価していると批判しています。


つまり以前にもご紹介した「touched a nerve(神経に触れる、イラッとさせる)」という表現が、今回のこのFSA報告に対する反応にもあてはまるようです。オーガニック支持派の今の状態を「vexed(イラッとしている、ムッとしている)」とも言います。


なぜかというとこのFSA論文は確かに「informed choice」のための情報を提供したわけですが、それによって「オーガニック=善」と確信していた人たちの「way of life(生き方)」そのものを否定したと、そう受け止められたからだと思います。つまり「あなたたちが今まで科学的裏付けがあると思って、わざわざ高いお金を払って追求してきた暮らし方は、科学的裏付けのない思い込みに過ぎないのですよ」と言われたと。「王様は裸だ」というか「あなたたちの信仰は迷信だ」と言われたというか。


○自然に帰るにはお金がかかる


日本でも最近ではスーパーでも(割高ですが)有機野菜が変えるようになりましたし、有機野菜を売りにしているレストランもかなり増えてきました。けれども私がイギリスに住んでいた1990年ごろ、東京ではオーガニック専門店すらまだまだ珍しかったのですが、イギリスでは地方都市にも大きな専門店があり、スーパーでもかなりの品揃えがありました。日本で言うところの漢方薬にあたる薬草治療(herbal remedy)の専門店もありました(その後、日本にも出店したのでとても嬉しかったです)。下手をすると6割くらい割高な値段を払っても無農薬にこだわり、できるだけ化学薬品を体に入れたくないという考えが、当然のように消費行動に結びついて商品経済に組み込まれている様子が、当時の私にはかなり珍しかったのを覚えています。


産業革命以前の人間社会では「自然に帰れ」などとわざわざルソーに言われる必要もなく、自然は身の回りにあって当たり前のもの、むしろ畏怖すべきものでした。対して、産業革命が真っ先に起きて日本よりもずっと早くに工業化が進んだ英国では、日本よりもずっと早くに自然回帰・自然保護運動が反動として起こり、よって「オーガニック」を尊重する気風は日本よりもずっと根深く、「信仰」めいたところがあります。自然との関係を日本よりも早くに失いそうになった現代イギリスは、現代日本人よりもはるかに必死に意識的に、自然とのつながりを死守しようとしているように感じるのです。


一方で日本でもそうですが、イギリスでもアメリカでも、オーガニック食品はそうでない食品よりも割高なので、「私はオーガニックを選ぶ」と言えるのはそれだけの経済的余裕があるということでもあり、ここに「オーガニック=金持ちの道楽」と見なす反発が生まれがちなのも事実です(たとえばニューヨークでは「ファストフード、インスタント食品=貧困家庭の食べ物」「無農薬な有機食品=金持ちの食べ物」という構図がはっきりしています。そして「肥満=貧乏」「均整のとれた体=経済的余裕」という逆転構図も)。


なので今回のFSA論文にまつわる議論にはそういう経済格差の側面もあって、タイムズやBBCの記事に登場する街の人たちの反応も「オーガニック野菜の方が絶対においしいから止めない」「有機農法の方が環境に優しいから止めない」というものから「あんなに高い野菜を買いたい奴らは買ってればいい」「自分は良いことをしているという満足感のために金を出してるんでしょ」というものまで様々です。


○オーガニックを陰謀論にはしたくない


自然は健康にいいはず。実験室や工場で作ったものより、青空の下で、大地の上で作ったものの方が体にいいはず。人間はもっと地球に寄り添って生きなくては——と、そう思いたいのは、動物としての人間の本能みたいなものかと思っていました。けれどもそれは科学的な裏付けのない思い込みに過ぎないという論文を前に、かなり心がざわつきました。自分が、できるだけ無農薬・無添加の食品を選んで買っていたのは、思い込みからなのか、経験的にそっちの方が体調がいいからなのか(後者だと思うのですが、それさえもが思い込みだったら、もう出口がない。思い込みからくるプラシボ効果で体調が良くなっているんだという考え方もあるでしょうが)。


いずれにしても、FSA論文の精度を問うだけならともかく、「データが何といおうと、オーガニックは体にも環境にも優しいはずだから、データは信じない」という思い込みオンリーの反論を目にすると、ちょっと困ってしまいます。まるで自分が今までバカにしていた「陰謀論者」のひとりに自分がなってしまったような、実に居心地の悪い歯がゆい思いで。


2009年8月10日月曜日

カブ、ニンジン、キャベツの販売できない部分を牛、豚の飼料にする基準

そ菜残葉の化学的組成とその飼料価値
 in CiNii
 
そ菜残葉の養豚飼料としての価値を検討するために,カブ,キャベツ,コカブ,コマツナおよびニンジンについて各部位別にその化学的組成,総エネルギーおよびミネラル含量を測定し,また構造性炭水化物の分画を行なった.

カブ茎葉とキャベツ外葉については,一代雑種豚(平均体重76kg)3頭を用いて消化試験を行なった.

その結果は次のとおりであった.

1.
化学的組成を茎葉についてみると原物では水分が多く91〜93%を占めるため各栄養素量は低く,
粗蛋白質が1.0〜2.5%,
粗脂肪が0.2〜0.5%,
粗繊維は0.8〜1.9%,
可溶無窒素物は3.0〜5.3%,
粗灰分は0.8〜1.7%であった,
これを風乾物に調製すると高蛋白質低繊維の良好な飼料であることが認められた.

2.
構造性炭水化物の総量は29.9〜41.7%であり粗飼料としては少ない値であった.
セルロース含量はキャベツ茎部,カブ茎葉および根部にやや多く,
へミセルロースはコカブ茎葉,コマツナ茎葉,キャベツ葉球,同茎部,
ニンジン茎葉およぴキャベツ外葉に多かった.
反芻獣はセルロースをよく消化し,豚はへミセルロースの消化がよいという報告があり,
今後,検討を要する問題であろう.

3.
カブ茎葉およびキャベツ外葉の消化率は有機物が69%および73%,
総エネルギーが64%および70%であり,高い消化率を示した.
その栄養価をDCPおよびTDNで示すとカブ茎葉のDCPは1.4%(乾物16.0%),TDNは5.4%(59.2%)であり,キャベツ外葉のそれは0.9%(10.1%)および5.8%(62.6%)であった.
DCPの含量は良好であり,特にカブ茎葉において高いが,TDNがやや少ない飼料と言えよう.

4.
カブ茎葉およびキャベツ外葉の収量は10a当りに換算すると2033kgおよび2535kgであり,これを風乾物に調製した結果は208kgおよび268kgであった.

今後,さらに他のそ菜についての利用法およびそれらの貯蔵調製法を検討する必要があろう.


2009年8月9日日曜日

「北海道のいものすべて」

ポイント:
情報源として、貴重。特に日本の一大農業地域の北海道のイモ類生産については、注目される


前半:PDF
後半:PDF


北海道のいものすべて



2008年は「国際イモ年」です。北海道では、 同年7月に
北海道洞爺湖サミットが開催されたのに合わせて、
国際イモ年を応援するための取組みが地域で行われました。


北海道は、じゃがいもが国内シェアの8割を占めるほか、
ながいもが地域特産物として輸出されるなど、
いもとの関わりは大変深いものとなっています。


このため、国際イモ年を振り返りつつ、
いもの歴史や重要性、道や地域の取組みなど
世界から日本、そして北海道から各地域段階で
いもとどのように関わっているかをまとめました。


2009年8月8日土曜日

ジャガイモ加工残渣の搾乳牛への利用

ポイント:
以前、ジャガイモから澱粉を回収した粕の飼料化についてお知らせした。
今回はそれ以外の残渣の飼料化の情報である。


地域飼料資源(ジャガイモ加工残渣)の搾乳牛への利用
— 農林水産研究情報総合案内

[要約]
ジャガイモ加工残渣はビートパルプと2:1の割合で密封貯蔵すると、良質サイレージが調製でき、このサイレージを原物重で21%混入したTMRを搾乳牛に給与すると、嗜好性は良好で、乳量、乳質も安定し、飼料費を低減できる。

京都府畜産研究所・大家畜部
[連絡先]0773-47-0301
[部会名]畜産
[専 門]飼育管理
[対 象]乳用牛
[分 類]指導


[背景・ねらい]
酪農経営を改善するためには、飼料コストの低減が不可欠であり、地域において利用されていない安価な飼料資源の有効活用が求められている。当地ではサラダ用ジャガイモ加工工場の加工残渣が未利用となっており、これを乳牛用飼料として有効に活用するため、安定した貯蔵法とTMR(完全混合飼料)に調製した時の飼料の利用性について検討する。

[成果の内容・特徴]

1. ジャガイモ加工残渣とビートパルプを原物重量比2:1の割合で混合して密封貯蔵すると、1カ月後にはフリーク評点100点の良質なサイレージ(以下、ジャガイモサイレージ)が調製できる(表1)。
2. ジャガイモ加工残渣は、サラダ用として予め皮を剥いたジャガイモの不良部分を切除した残渣であり、TDNが乾物中76.4%、CP6.9%である(表2)。
3. 分娩前3週目から分娩後6週目までの搾乳牛2頭に、ジャガイモサイレージを原物重で21%混合したTMR(TDN78.1%,CP16.8%、粗繊維15.8%)を給与したところ、嗜好性は良好で、分娩後の飼料摂取量、乳量ともに順調に増加する(図1、表2)。
なお、当所慣行飼養法の能力、産歴は同程度で同乳期の2頭と比較しても差は見られない。
4. 期間中の飼料摂取量は平均25kg/日で、ジャガイモ加工残渣を3.38kg摂取し、1日1頭当たりの飼料費は、同等のTDN量を大麦で給与する場合と比較すると約25円安くなる(表3)。

[成果の活用面・留意点]


ジャガイモ加工残渣は、時間の経過と共に変色してくるので、可能な限り排出された日に密封貯蔵する必要がある。

[その他]
研究課題名:地域飼料資源を活用したTMRによる乳牛の飼養技術
予算区分 :府単
研究期間 :平成12年度(平成10~12年)
研究担当者:岩間仁志、藤井清和、谷口和紀
発表論文等:地域飼料資源を活用したTMRによる乳牛の飼養技術、京都畜研成績、第40,41号掲載予定(2000,2001)


2009年8月7日金曜日

未利用有機物資源の飼料利用ハンドブック

ポイント:
このような書籍は飼料利用の範囲を大いに広げる情報が掲載されている。
できれば、パソコンデータベース化が望ましい。
さらに、相談できるネットワークがあれば、万全だが。

未利用有機物資源の飼料利用ハンドブック
in 紀伊國屋書店BookWeb


阿部亮
サイエンスフォ-ラム (2000/12 出版)


385p / 31cm / A4判
ISBN: 9784916164476
価格: ¥29,400 (税込)


詳細
間もなく施行される「食品リサイクル法」に対応し、飼料素材の収集から調製、さらに動物給与に至るまで有機性資源飼料化のための実践指針!




■ 主要構成




第1章 飼料化のための支援施策と基盤システム


第2章 飼料として利用可能な未利用有機物資源とその特性


第3章 飼料利用の事業形態と国内外の先進事例


第4章 未利用有機物資源の処理・加工・保存技術


第5章 飼料としての安全性


第6章 栄養価および飼料特性評価法


第7章 飼養試験からみた家畜への食品製造副産物・都市厨芥の給与法


付属資料 関連法規
飼料利用文献抄録集






■ 内容目次


第1章 飼料化のための支援施策と基盤システム






1 食品廃棄物の飼料化をめぐる行政施策<農林水産省食品流通局>
1.食品廃棄物の現状
2.農林水産業と食品廃棄物リサイクル
3.「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」の内容


2 飼料化のための処理システムと課題
2-1 都市厨芥の分別収集(1)<藤沢 武>
1.都市厨芥の位置付け
2.都市厨芥の発生形態
3.分別の方法
4.収集運搬
2-2 都市厨芥の分別収集(2)<鈴木 貢>
1.都市厨芥等の分類
2.都市厨芥等の排出量と資源化率
3.都市厨芥等の現況と課題
4.各責務の徹底
2-3 地域産業コンプレックス<阿部 亮> 
1.地域産業コンプレックスとは
2.地域産業コンプレックスの具体的形態


第2章 飼料として利用可能な未利用有機物資源とその特性 






1.わが国における未利用バイオマス資源の種類と量およびその利用状況<阿部 亮>
1.食品製造副産物
2.都市厨芥
3.農場副産物


2.食品製造副産物<阿部 亮>
1.水分含量
2.成分変動
3.炭水化物成分の含量と消化性
4.脂肪含量
5.蛋白質含量
6.TDN含量


3.都市厨芥<佐伯真魚>
1.発生源の特徴と発生量の変動
2.成分含量とその日間変動
3.厨芥の安全性


4.農場副産物(畑作物規格外品)<野中和久>
1.ムギ類
2.マメ類
3.ニンジン
4.ダイコンおよびカボチャ
5.作物茎葉副産物


5.農場副産物(モミガラの肥育飼料としての利用)<小林正和>
1.モミ殻はどのように発生するのか
2.モミ殻の形状および飼料価値
3.モミ殻の加工処理
4.飼養試験成績
5.利用にあたっての留意点


6.と場副産物<義村利秋>
1.畜産物処理頭羽数の推移
2.畜産物処理施設の推移
3.畜産副産物発生量とレンダリング製品生産量の需給


7.きのこ廃床<山川政明> 
1.シイタケ廃ほだ木
2.おが屑を主体とした廃菌床
3.ワラ類を主体とした廃菌床


第3章 飼料利用の事業形態と国内外の先進事例






1.飼料利用の形態と課題<阿部 亮>
1.水分含量
2.質と量の安定的な供給
3.コスト


2.海外における食品製造副産物および食残渣の飼料利用の状況<山本英雄>
1.米国の状況
2.ヨーロッパ諸国の状況
3.中国・韓国の状況
4.オーストラリアの状況 


3.ドイツにおける資源循環型畜産と未利用廃棄物資源の利用<淡路和則>
1.リサイクル社会における食品廃棄物の飼料化
2.食品廃棄物の飼料化企業の事例


4.北欧におけるリキッドフィーディングシステム<藤井規安>
1.ヨーロッパにおけるリキッドフィーディング
2.オランダのバイプロリキッドフィーディング


5.都市厨芥を原料とした民間における飼料化システム-札幌市リサイクルセンターの取組み-<山崎 信>
1.本事業の背景
2.収集体制
3.リサイクル施設
4.今後の展望


6.都市厨芥等生成処理による飼料化-廃棄物処理業者の取組み-
1.都市厨芥等生成処理の取組み
2.都市厨芥等精製処理事業の概要
3.生成処理計画
4.生成処理物の用途


7.学校給食残渣の飼料化システム-山形県鶴岡市の取組み-<綱島不二雄>
1.つるおかエコピッグ・リサイクルシステムの概要
2.つるおかエコピッグ・リサイクルシステムの開発コンセプト
3.コスト低減へのチャレンジ
4.展望と課題 


8.販売期限切れ商品の飼料化-セブンイレブンジャパンの取組み-<山口秀和>
1.コンビニエンスストアチェーンの現状
2.廃棄物の発生状況
3.未利用資源としての食品残渣の飼料化への取り組み


9.食品廃液の飼料添加と汚泥の飼料化-オカザキ食品の取組み-<岡崎富明>
1.食品廃液の飼料添加
2.汚泥の飼料化
3.食品企業にとっての課題


10.トウフ粕の飼料化(1)-岡山における循環型社会構築への取組み-<佐藤芳範>
1.豆腐業界の現状
2.林原と山陽両者の取組み
3.開発の経緯


11.トウフ粕の飼料化(2)-キョクトーインターナショナルの取組み-<成瀬治己>
1.飼料としての利用の問題点
2.トウフ粕の飼料化システム
3.乳牛への給与例
4.肥育牛への給与例


12.醤油粕の飼料化-キッコーマンの取組み-<古川俊夫>
1.醤油粕の利用と飼料価値
2.醤油粕の飼料化


13.焼酎粕の飼料化-雲海酒造の取組み-<山下 實>
1.焼酎粕の処理と飼料の製造
2.飼料の種類と成分等
3.雲海TMRの物流


14.焼酎粕の飼料化-三和酒類の取組み-<下田雅彦>
1.焼酎蒸留粕処理の背景
2.焼酎粕の乾燥処理
3.焼酎粕の濃縮処理
4.再資源化コストと今後の課題


15.菓子粉の飼料化-ブルボンの取組み-<加藤 修>
1.菓子粉の利用
2.栄養成分比較   3.豚肉の肉質検査結果
4.肥育試験
5.飼料費(菓子粉混合)
6.商品価値


16.リサイクル養豚-関紀産業の取組み-<川上幸男>
1.リサイクル養豚への経緯
2.リサイクル養豚の現状
3.肉質研究会の取組みと経緯
4.産直化について


17.地域TMRセンターと食品製造副産物の利用<阿部 亮>
1.ミクセス
2.ウイルフーズ
3.半田市酪農組合飼料配合所
4.ワールド
5.ケファービットキン飼料センター


第4章 未利用有機物資源の処理・加工・保存技術






第1節 乾燥技術
1.油温減圧脱水乾燥方式<北川順矩/洞口恒明>
1.基本原理
2.システムの配置と処理システム


2.乾熱乾燥方式(1)<高橋賢三>
1.乾燥機本体の構造 
2.乾燥の計算
3.乾燥システム


3.乾熱乾燥方式(2)<寺島紀男>
1.「乾燥」を選択した理由
2.乾燥機の開発目標設定
3.トウフ粕乾燥のフローシート
4.乾燥トウフ粕の品質と量と価格
5.乾燥トウフ粕の飼料用途への拡大


4.減圧乾燥方式<脇屋和紀>
1.構造と主仕様
2.適用例 


5.発酵乾燥方式(1)<狩山昌弘/臼井康朗>
1.微生物の活動
2.発酵方式・機種
3.発酵処理条件
4.発酵処理工程
5.環境に対する負荷


6.発酵乾燥方式(2)<広瀬和男>
1.プロバイオシステムについて
2.発酵乾燥処理の条件
3.投入原料の水分調整
4.装置の運転の手順
5.プロバイオシステムによる飼料化処理の例
6.食品残渣物飼料化の意義


7.都市ガス利用の乾燥方式<佐田浩行>
1.生ゴミ高速乾燥機「エコドラ7」について
2.標準仕様
3.特長
4.機器の構造と作動
5.エコドラ7による生ゴミ処理データ


8.都市廃材の炭化余熱利用乾燥方式の提案<秋月克文>
1.木材炭化時,再生する乾留ガスエネルギーの再利用
2.都市系未・低利用資源の複合的活用法




第2節 脱水技術・脱塩技術
1.ビール粕の有効活用方法について<石毛一男>
1.ビール粕について
2.ビール粕の丸ごと利用
3.分画技術を用いたビール粕の利用
4.キノコ栽培素材「ゲンキノコ」


2.トウフ粕の脱水技術<五十部誠一郎>
1.機械的脱水操作
2.電気浸透法による脱水処理
3.トウフ粕脱水処理への電気浸透処理の応用


3.焼酎粕の濃縮法<山下 實>
1.本格焼酎の製造と焼酎粕の発生
2.固液分離
3.濃縮
4.濃縮液の処理




第3節 湿式処理システム(リキッド発酵飼料の製造)<高橋巧一>
1.概要
2.具体的な製造方法
3.製造過程でのポイント
4.給与方法
6.その他




4節 乳酸発酵技術<今井明夫>
1.サイレージ調製の基本と材料粕のサイレージ適性
2.代表的な粕類
3.粕類サイレージの貯蔵運搬用具と流通方式
4.粕類を組み入れた混合飼料の品質保持とサイレージ化




第5節 品質を高めるための加工技術
1.エクストルード処理による食品製造副産物の品質向上技術<木村信煕>
1.エクストルード処理の原理と効果
2.エクストルード処理による飼料価値の向上
3.フスマの膨化処理による牛用飼料価値の向上


2.アルカリ処理による稲ワラ・麦桿類の飼料価値向上技術<吉田宣夫>
1.毎年生み出されるワラ資源量
2.ワラ桿類の構造と消化
3.アルカリ処理技術の実際
4.アルカリ処理の効果
5.地域条件を生かしたアルカリ処理


3.木質飼料の蒸煮・爆砕処理<久馬 忠>
1.木質資源の特性
2.木質資源の蒸煮・爆砕処理
3.蒸煮・爆砕した木質飼料の飼料価値
4.蒸煮木質飼料の安全性と残された問題点


4.加熱処理による未脱脂米ヌカの劣化防止処理<今井明夫>
1.米ヌカ脂肪の変敗要因と対策
2.開発した加熱処理方式
3.実証運転試験
4.試験結果
5.加熱処理システムの実用性




第6節 廃棄食品の包装材分離装置<茂木国豊/山本英雄>
1.包装材分離装置の仕組み
2.包装材分離装置の特徴


第5章 飼料としての安全性






1.微生物・カビおよびその代謝産物<元井葭子>
1.カビ(真菌)
2.マイコトキシンによる汚染
3.病原性細菌


2.重金属
2-1 都市ごみにおける生ごみの量と重金属<小野雄策>
2-2 基準<阿部 亮> 


3.質の管理<小野雄策> 
1.事業系厨芥類の一次発酵物
2.一次発酵物の質の管理
4.脂質酸化物<入江正和>


1.脂質酸化物と家畜への影響
2.油脂酸化の測定法
3.抗酸化物質の利用


第6章 栄養価および飼料特性評価法






第1節 飼料安全法<吉田 稔>
1.安全性について
2.品質(栄養成分)について




第2節 飼料特性評価法
1.炭水化物・可消化養分総量の評価法<阿部 亮>
1.酵素分析法と科学分析法の組み合わせによる飼料特性の評価手法
2.飼料の一般成分含量と成分表を利用したTDN含量推定法
3.繊維の消化率測定法
2.蛋白質の評価法<佐伯真魚>
1.酵素連続処理(ペプシン・パンクレアチン連続処理)
2.豚小腸を用いたin vitro消化試験
3.プロナーゼ(アクチナーゼ)処理
4.家禽
5.反芻家畜


3.動物を用いた消化試験法
3-1.単胃動物<山崎 信>
1.豚
2.鶏の代謝エネルギーの測定方法
3.人工肛門装着鶏による消化率の測定
3-2.反芻動物<永西 修>
1.牛
2.めん羊・山羊
3.供試飼料の消化率の求め方


第7章 飼養試験からみた家畜への食品製造副産物・都市厨芥の給与法






第1節 乳牛
1.乳牛へのトウフ粕給与<井出忠彦>
1.材料と方法
2.結果


2.乳牛へのトウフ粕TMR給与<水谷将也/山本泰也>
1.トウフ粕サイレージ化とTMR飼料の作成
2.トウフ粕のTMR利用による乳牛給与試験


3.高泌乳牛への食品製造副産物の給与<古賀照章ほか>
1.高泌乳牛への食品製造副産物給与の必要性
2.飼養試験結果から
3.食品製造副産物のNDFの粗飼料的評価
4.食品製造副産物のNDFのエネルギー的評価
5.蛋白質の評価


4.生トウフ粕とトウフ粕サイレージの給与が牛乳の風味に及ぼす影響<西村和彦>
1.トウフ粕調整法の違いが乳質に及ぼす影響
2.上手なトウフ粕サイレージの作り方


5.食品加工副産物をベースとするTMR供給センターとその利用効果<高野信雄>
1.食品加工副産物の生産量と飼料価値
2.トウフ粕・ビール粕に濃厚飼料混合サイレージの調整法
3.生粕類を活用したTMRとTMRセンター




第2節 肉用牛
1.トウフ粕・米ヌカ混合飼料による乳用種去勢牛の肥育技術<今井明夫>
1.試験内容と方法
2.試験結果
3.本技術の適用場面と留意点


2.肉用牛へのビール粕の給与技術<徳満 茂/棟加登きみ子>
1.肉牛用飼料の栄養価評価
2.乾燥ビール粕の給与技術


3.黒毛和種肥育牛へのビートパルプ給与<成瀬満佐子>
1.試験方法
2.試験成績


4.黒毛和種肥育牛へのトウフ粕の給与<藤田 耕/冨家武男>
1.肥育飼料として用いた低・未利用有機物資源
2.低・未利用有機物資源の貯蔵・調整方法
3.第1回肥育試験
4.第2回肥育試験
5.第3回肥育試験
6.第4回肥育試験


5.食品残渣を用いた低コスト交雑種牛肥育技術<中西五十>
1.パン屑とコーンパウダーの成分
2.サイレージの配合割合
3.F1牛への給与効果
4.飼料費と差益概算




第3節 豚
1.都市厨芥・高温発酵処理製品を用いた飼養試験<矢後啓司>
1.発酵乾燥処理資材の混合飼料による豚飼養試験(試験1)
2.発酵乾燥処理資材の全量給与のための豚飼養試験(試験2)
3.発酵乾燥処理資材の嗜好性向上豚飼養試験(試験3)
4.食品製造副産物発酵乾燥処理資材の豚飼養試験(試験4)


2.都市厨芥・乾熱乾燥処理食品を用いた飼養試験<高橋敏能>
1.学校給食残飯と魚アラの熱風乾燥処理による豚養豚用飼料としての検討
2.熱風乾燥処理した学校給食残飯と魚アラの各種配合割合による養豚用飼料としての検討
3.学校給食残飯と魚アラの養豚用飼料としての実用化


3.コンビニエンスストア調理残渣乾燥品を用いた飼養試験<山口秀和>
1.工場食品残渣飼料による豚飼養試験
2.店舗販売期限切れ残渣飼料による豚飼養試験
3.食品残渣飼料
4.肥育結果:工場からの食品残渣飼料
5.肥育結果:店舗からの食品残渣飼料


4.都市厨芥・湯温脱水法処理製品を用いた飼養試験<蒔田秀夫/渡部 敢>
1.処理製品の飼料成分
2.肥育豚による処理製品の栄養価
3.処理製品の豚による肥育効果


5.都市厨芥(生)を用いた豚の飼養試験<入江正和>
1.厨芥の栄養価値
2.厨芥給与と肉質
3.飼料と脂肪の質


6.トウフ粕サイレージによる豚の肥育試験<丹羽美次>
1.トウフ粕の貯蔵
2.トウフ粕オールインサイレージ給与による肉豚肥育


7.豚の肉質に及ぼすトウフ粕給与の影響<入江正和>
1.トウフ粕の栄養的価値
2.トウフ粕給与と肉質


8.豚糞の悪臭成分に及ぼすトウフ粕サイレージ給与の影響<古川陽一/白石 誠> 
1.飼料の作成と給与
2.豚糞の臭気




第4節 鶏<山崎 信>
1.デンプン粕
2.果汁搾汁粕
3.茶抽出粕
4.圃場副産物
5.トウフ粕
6.焼酎粕
7.パン屑
8.都市厨芥(残飯)




第5節 愛玩動物<金子武生>
1.ペットフードの市場・種類・製造方法
2.ペットフードの使用原料
3.未利用資源のペットフードへの利用と可能性


付属資料






■関連法規
■飼料利用文献抄録集<丹羽美次/山崎 信/佐伯真魚>








■執筆者


農林水産省食品流通局企画課食品環境対策室
藤沢  武  札幌市環境局清掃事業部事業廃棄物課課長
鈴木  貢  中央カンセー(株)技術顧問
阿部  亮  日本大学生物資源科学部動物栄養科学研究室教授
佐伯 真魚  日本大学生物資源科学部動物栄養化学研究室
野中 和久  農林水産省北海道農業試験場畜産部飼料評価研究室
小林 正和  千葉県畜産センター酪農試験場肉牛研究室上席研究員
義村 利秋  (財)政策科学研究所理事待遇主任研究員
山川 政明  北海道立根釧農業試験場研究部作物科長
山本 英雄  森永乳業(株)経営企画部開発担当課長
淡路 和則  名古屋大学大学院生命農学研究科助教授
藤井 規安  アグリシステム(株)代表取締役
山崎  信  農林水産省畜産試験場栄養部研究員
綱島不二雄  山形大学農学部生物環境学科教授
山口 秀和  (株)セブン-イレブン・ジャパン環境推進部総括マネージャー
岡崎 富明  (株)オカザキ食品代表取締役
佐藤 芳範  (株)林原生物化学研究所応用センター
成瀬 治己  (株)キョクトーインターナショナル取締役技術本部長
古川 俊夫  キッコーマン(株)設備技術部設備開発グループ長
山下  實  雲海酒造(株)常務取締役環境技術開発部長
下田 雅彦  三和酒類(株)取締役研究所長
加藤  修  (株)ブルボン取締役品質保証部長
川上 幸男  (有)関紀産業代表取締役
北川 順矩  三造有機リサイクル(株)顧問
洞口 恒明  三造有機リサイクル(株)技術アドバイザー
高橋 賢三  高茂産業(株)代表取締役
寺島 紀男  (株)エムテック専務取締役
脇屋 和紀  (株)大川原製作所開発部長
狩山 昌弘  (株)フジワラテクノアート技術開発部課長
臼井 康朗  (株)フジワラテクノアート技術開発部
広瀬 和男 日立湘南電子(株)新事業推進センタ
佐田 浩行  東京ガス(株)産業エネルギー事業部産業エンジニアリンググループ課長
秋月 克文  (株)バイオカーボン研究所取締役所長
石毛 一男  キリンビール(株)社会環境部環境担当部長代理
五十部誠一郎 農林水産省食品総合研究所食品工学部製造工学研究室長
高橋 巧一  (株)極東ブレインズジャパン獣医師
今井 明夫  新潟県農業総合研究所畜産研究センター環境飼料科長
木村 信煕  日清飼料(株)参与
吉田 宣夫  埼玉県農林総合研究センター畜産支所専門調査員
久馬  忠  信州大学農学部附属高冷地実験施設教授
末松  満  東亜技研(株)代表取締役
元井 葭子  農林水産省家畜衛生試験場飼料安全性研究部長
小野 雄策  埼玉県環境科学国際センター廃棄物管理グループ主任研究員
入江 正和  大阪府立農林技術センター食品資源部主任研究員
吉田  稔  農林水産省畜産局流通飼料課課長補佐
永西  修  農林水産省畜産試験場栄養部反すう家畜代謝研究室主任研究官
井出 忠彦  長野県畜産試験場肉用牛部研究員
水谷 将也  三重県科学技術振興センター農業技術センター畜産部門大家畜グループ主任研究員
山本 泰也  三重県科学技術振興センター農業技術センター畜産部門大家畜グループ研究員
古賀 照章  長野県畜産試験場酪農部研究員
砂長 伸司  群馬県畜産試験場酪農肉牛課主任
斉藤 公一  千葉県畜産センター飼養技術研究室研究員
室井 章一  栃木県酪農試験場飼養技術部主任
関   誠  新潟県農業総合研究所畜産研究センター酪肉牛科主任研究員
清水 景子  山梨県酪農試験場乳肉牛科研究員
佐藤  精  愛知県農業総合試験場畜産研究所酪農研究室研究員
内田 哲二  東京都畜産試験場応用技術部主事
西村 和彦  大阪府立農林技術センター食品・資源部主任研究員
高野 信雄  酪農肉牛塾塾長
徳満  茂  福岡県農業総合試験場畜産研究所専門研究員
棟加登きみ子 福岡県農業総合試験場畜産研究所専門研究員
成瀬満佐子  愛知県加茂家畜保健衛生所技師
藤田  耕  滋賀県畜産技術振興センター畜産技術振興センターバイテク・環境担当専門員
冨家 武男  滋賀県畜産技術振興センター畜産技術振興センター所長
中西 五十  日本大学生物資源科学部教授
矢後 啓司  神奈川県畜産研究所畜産工学部中小家畜グループ専門研究員
高橋 敏能  山形大学農学部生物生産学科教授
蒔田 秀夫  北海道立花・野菜技術センター総務部総務課非常勤非常勤嘱託
渡部  敢  北海道立畜産試験場環境草地部
丹羽 美次  日本大学生物資源科学部助教授
古川 陽一  岡山県総合畜産センター飼料環境部専門研究員
白石  誠  岡山県高梁家畜保健衛生所主任
金子 武生  日本畜産技術士会情報技術部長"


2009年8月6日木曜日

さつまいも茎葉回収機の開発と現状

ポイント:
注目される芋:サツマイモの飼料化の機械技術とその課題。
飼料としては、やはり水分量の多さが課題だ。
機械技術の簡素化も求められる。


ALIC さつまいも茎葉回収機の開発と現状:
in でん粉情報

[2008年12月]
【生産地から】
さつまいも茎葉回収機の開発と現状

鹿児島県農業開発総合センター・大隅支場

1.はじめに

鹿児島県のさつまいもは約1万4千ヘクタール栽培され、産出される茎葉は約32万トン(以下、t)と豊富な資源であるが、大部分はほ場にすきこまれており、畜産飼料としての利用は8%と低い状況にある。これは収穫時期が一定期間に集中していることや収穫後の調製に係る作業性や貯蔵性、耕種・畜産それぞれの部門の規模拡大による耕畜分離経営の進行などが課題となっているためである。
飼料価格の高騰などへの対応も含め飼料自給率の向上が求められている中で、さつまいも茎葉を持続的な地場産飼料として将来にわたって活用していくことは重要であり、そのためには茎葉収穫機の開発・実用化が必要不可欠である。
鹿児島県農業開発総合センター大隅支場では、平成16~18年度に農林水産バイオリサイクル研究の一環として、九州沖縄農業研究センターや民間企業と共同で「さつまいも茎葉回収機」の開発を行った。現在は、生産現場での適応性や耐久力試験を実施しながら構造上の問題点把握や改善策の検討のほか、畜産研究部門や関係機関と連携しながら大量収穫後の飼料化(サイレージ)試験などを実施している。今回は、これまでの取り組みの中から、研究・開発の一端について紹介する。

2.茎葉回収機の概要


開発機は全長4.3メートル(以下、m)、全幅1.6m、全高2.9m、機械重量1,740キログラム(以下、kg)、エンジン出力18.4キロワット(25馬力)で、ゴムクローラ走行部、渡りつる切断カッタ部、つる引抜兼搬送ベルト、細断カッタ部、収納部、マルチすそ浮かし部などから構成され、渡りつる切断→つる起こし→引抜・搬送→細断→収納・マルチすそ浮かしを行う。収容量は約400kgで、おおむね100m長の畦(うね)であれば、往復でタンクが満杯となる(図1)。本機は、主にでん粉ならびに加工用(焼酎用)マルチ栽培に適応でき、対応可能な畦形状は図2の通りである。

図1 茎葉回収機の写真と概要
図2 対応可能な畦形状

3.茎葉回収機作業性能


作業能率は10アール当たり1.1~1.6時間(手作業の15~20倍)で、茎葉の収量や品種、ほ場条件によって変動する(図3)。茎葉の回収率はおおむね90%以上が見込め、細断長は3センチメートル(以下、cm)程度で、細断型ロールベーラによる圧縮梱包にも適する。いもの損傷は0.5%以下で、茎葉収穫時にしょ梗と同時に引き抜かれるいも損失が0.5~0.9%発生し、これは小いもの割合が多い時や、茎葉収穫時期が早い場合に多く発生する(図4)。また茎葉収穫の際に、しょ梗部位を引き抜いて回収する割合は、品種によって差があり、特にしょ梗部位の引抜き抵抗が大きいシロサツマについては、機械抜取成功率が著しく低下する。焼酎用主力品種であるコガネセンガン、でん粉原料用のシロユタカについては、おおむね9割程度は抜き取り回収が可能である(図5)。
図3 作業能率
図4 茎葉回収後のほ場状況
図5 品種ごとのしょ梗引抜き抵抗

4.茎葉利用体系

回収した茎葉の飼料利用体系としては、青刈給与体系、バンカー(スタック)サイロ体系、ラッピング体系が想定される。各々の作業体系の所要時間(給餌作業を除く)の目安は、10アール当たり茎葉収量3tレベルの時、青刈給与体系1.3時間、バンカーサイロ体系3.6時間、ラッピング体系2.3時間程度である(図6、図7)。なお、回収した茎葉の水分は生育旺盛期(8~9月)では90%を超え、収穫最盛期(10~11月)でも80%以上と高いので、サイレージ調製を行う際には添加資材を混合することが望ましい。なお、水分調整を行う添加資材については、ビートパルプ、ふすま、稲わら、乾草などがあるが、これらの添加資材については、コストを勘案しつつ各地の有用資源との併用利用も想定しながら、地域での実用レベルでの検討・検証が重要と思われる。

図6 細断型ロールベーラ利用による調製
図7 バンカー、スタックサイロ調製
表 さつまいも茎葉サイレージ飼料成分組成
※鹿児島県畜産試験場調べ
A: 細断茎葉をラップサイレージ化
B: 細断茎葉をスタックサイロでサイレージ化
BP: ビートパルプ
CP: 粗たんぱく質
CF: 粗繊維
CA: 粗灰分
TDN: 可消化養分総量

5.今後の課題

(1) 茎葉回収機
現在、鹿児島県内2カ所の地域において、実用レベルでの稼働試験(耐久力試験、現地適応性試験)を実施している。この中で、実用化に向け次のような課題が明らかになりつつある。

① 地域特有の畦の形状への対応能力向上
現段階で本機が対応出来得る畦の形状は図2に示した通りである。しかしながら、鹿児島県大隅・肝属地域では、収量(反収)向上と既存の畦立機の有効利用を目的としてタバコ用の大畦(すそ幅55cm以上)を活用する事例も多く見られる。また、鹿児島県南薩地域の礫土壌地帯においては、植付け時の土壌乾燥防止や風による苗の折損を防ぐ工夫として、畦の高さを通常より低く抑える(15cm程度)栽培方法などがとられている。このような地域特有の栽培方法については、回収機に合致する栽培方法をとるよう改善を促す事も必要であるが、これはいも生産者が保有する既存機械の変更や、長年の経験から得られた栽培技術の変更が必要となる事から、短期間での対応は容易でないと思われる。このような事から、実用化までの対策として、多様な畦の形状に対応できるよう回収機の対応能力を向上させていく必要がある。


② 品種、収穫時期への対応能力向上
近年のでん粉用奨励品種は、塊根多収性に加えて、茎葉の収量も多収型のものが多く、10アール当たり5tを超える品種も珍しくない。これまでの現地適応性試験の結果から、現在の茎葉回収機がトラブルなく稼働できるのは、茎葉収量同2~4tレベルである。また茎葉収穫期が8~9月の早い時期の場合、葉柄部や茎が柔らかいうえにボリュームが多く、回収機の各回転構造部への絡まりやベルト滑りなどのトラブルが多発し易い。そのほか、つるの立性品種とほ伏性品種でも作業性に差が出てくる。このような、多様な品種や収穫時期に対応する機械構造の見直しも必要である。


③ 作業能率向上
作業能率については、茎葉回収後の運搬作業、サイレージ調製作業、いも収穫作業との連携、生産現場でのオペレータ要望などを考慮し、10アール当たりの最大所用時間は1時間程度と思われる。現在、標準的な作業能率は、同1~1.6時間であることから、作業速度向上や荷下ろし作業のスピードアップなどの対策をとる必要がある。

④ 機械調整・操作性の向上
現在の回収機は、生産現場のオペレータから各作用部の調整個所数が多いとの指摘があり、作業中の操作個所も比較的多く、実用化に際しては調整個所と操作個所の簡素化が必要である。

(2) 茎葉調製・利用体系構築
茎葉収穫機が実用化されれば、大量収穫が可能となり、これらを大量に飼料化するサイレージ技術の導入・普及が前提となる。前述したように、さつまいも茎葉は南九州においては、豊富な地場産資源であるが、水分が多く、サイレージ化に際しては調整資材添加が必要となる。添加資材の選定や実用規模での利用法(成分分析、給与設計など)の検討が重要な課題となってくる。
また、さつまいも茎葉の飼料化を持続的なものとして地域に定着させるには、いも生産を行う耕種農家(茎葉産出農家)と茎葉を利用する畜産農家との連携を図るための耕畜連携システムの構築も重要な課題である。

6.おわりに

茎葉回収機については、おおむね実用化の目途は立ったものの、多様な生産現場実態への適応力向上対策、作業性能向上対策、価格低減など解決すべき課題が残されている。今後は、生産現場での実用レベルでの稼働試験を引き続き行いながら、関係機関、JAグループ、民間企業などと連携を図り2010年度の実用化を目指すこととしたい。"


2009年8月5日水曜日

サトウキビ栽培

ポイント:
収益が出にくいといわれる日本でのサトウキビ栽培の機械化についての研究事例

お砂糖豆知識0710: "「甘み・砂糖・さとうきび」(13)
さとうきびの生産技術あれこれ ~栽培用機械あれこれ~
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構
九州沖縄農業研究センター 研究管理監 杉本明

はじめに

前号では株出し栽培の重要性、多収実現の障害と安定多収の重要事項について述べた。株出し多収の重要事項の第一は、収穫後の速やかな肥培管理、株揃え、根切り排土、施肥、除草剤散布の実施、すなわち、適期管理の実施である。適期管理は株出しだけではなく、新植も含め多収実現の重要事項であるが、言うは易し行うは難し、実行は容易ではない。現在の生産現地における少収は、適切な労働の投入が困難なこと、すなわち実際の農業経営の中での適期管理がいかに難しいかを示している。その克服には、作業分散が可能な管理体系、あるいは省作業的な技術を開発することが必要である。その一つに品種による対応、そして、栽培用機械の開発と利用がある。機械作業の効率化には広い面積の圃場が求められることが多いが、海に向かう狭い傾斜地での栽培が日本のさとうきび生産の特徴である。狭い傾斜地での大面積圃場栽培は海浜への土砂流出が危惧されるため、複雑な管理を日本特有の小型機械によって実施するという困難な挑戦がなされた。この号では、重要作業に対応する機械作業の概要と、進展の目覚ましい機械開発の概要を紹介する。

1.さとうきび栽培における重要作業と機械による実施
さとうきび栽培は植え付け前の圃場準備から始まる。種苗が圃場に植え付けられ、芽が出て生長を始めると、生育の段階に応じた肥培管理をされて、収穫に至る。収穫後再生する株を世話をして一年後に収穫する。それを数年にわたり繰り返すのがさとうきび栽培の基本である。実際の作業は以下の通りである。

① 種苗の準備:良い苗を十分に用意し、目標の茎数に合わせて必要数を植える。普通は2節苗を植えるが、多節苗を用いる場合もある。病原菌や害虫がいないこと、硬化していないこと、要するに健全であることが肝要である。苗の栽培自体は製糖原料用さとうきびと同じであり特別な機械はない。苗の調整には、収穫機械である、「全茎刈り取り機」+「ドラム脱葉機」、あるいは「ハーベスタ」が利用できる。苗圃を設置して健全な苗を確保することにより特に全茎式プランタの活用意義が高まる。
② 圃場準備:さとうきびはほぼ一年間在圃し、茎の長さが2~3メートルに至る長大作物である。生育量確保には十分な根圏土壌容量が必要であるため、栽培は生育を支える土壌作りから始められる。圃場には排水性と保水性の双方が重要である。そのためには十分な深耕と砕土、畦溝の容量確保が必要であるため、大馬力の大型トラクタが活躍する。深耕・天地返し用にはプラウ、砕土にはロータリを用いる。堆肥散布には堆肥散布機が対応する。植え付けを一貫作業機で行う場合は圃場準備はここまでである。そうでない場合には作畦にリッジャを使う。
③ 植え付け:畦内に基肥、堆肥、農薬が散布されて土壌と攪拌され、畦底に苗が置かれる。湿害の出やすい圃場では畦の斜面途中に棚を作って、棚の上に苗を置く場合もある。苗を置いたら薄く覆土して軽く槇圧する。暑い夏は少し厚めに、春は薄い覆土がよい。そして、除草剤を散布する。普通はこれで植え付けが終わるが、種子島では保温のためにマルチをする。現在は畦立、植え付け、施肥、農薬散布を1工程で行うプランタが開発されている。
④ 中耕・培土:植え付けてから1、2か月後、母茎の仮茎長が30cm程度になる頃、根帯からの発根を促すと共に、雑草を排除して初期生育を促進することを目的に第1回の培土、追肥を行う。畦の底であった株に土を寄せて平らにするため、平均培土と呼ばれる。平均培土から2か月ほど後、盛んな分げつが収まり母茎の仮茎長が50~70cm程度に届くと、収穫までの長年月にわたる養分吸収に必要な根圏土壌容量の確保と、余剰の分げつを押さえて有効分げつを確保することを目的に、最後の培土を行う。株元に土を高く盛るので高培土と呼ばれる。平均培土、高培土には小型の耕耘機も活躍する。勿論、乗用の中型、大型トラクタに装着した中耕ロータリも用いられる。
⑤ 収穫:高培土終了後は、必要に応じて害虫防除等の作業を行い、収穫に至る。地際で刈り取り、梢頭部を切除し、枯葉を取り払って綺麗になった茎を圃場の要所に山積する。最近は地際で刈り取ってそのまま搬出し、工場内外に設置された脱葉装置で原料茎と分離する方法もとられている。手刈り+小型脱葉機、全茎式収穫機+脱葉機、さい断式収穫機(ハーベスタ)等多様な機械が対応する。
⑥ 株出し管理:さとうきびの経営は「株出し」から始まると言われる。その成功には収穫後、新植時と同様に、深土破砕・施肥・農薬散布・除草剤散布を行うほか、収穫した茎の枯葉除去、根切り・排土、株揃え等、株出し特有の作業が必要である。収穫と並行してこれらの管理作業を実施するのは実際には至難の業である。その解決を目指し、株揃え・肥料・農薬・除草剤施用等を1工程で実施できる機械が開発されている。深土破砕には、土中50cm程度に弾丸暗渠を形成するサブソイラと、土壌を反転しつつ土中50cm程度までの深土を破砕する排土型心土破砕機(プラソイラ、ソイルリフタ)が開発されている。

2.作業に対応した機械の種類
植え付け、中耕・培土、収穫、株出し管理の各工程に対応し、下記の機械が地域・農家の実状に応じて用いられる。
(1)圃場準備:
① 耕起;油圧式ショベル、プラウ、排土型心土破砕機(プラソイラ、ソイルリフタ)。
② 砕土;ロータリ。

(2)種苗準備:
① 採苗;全茎収穫機、さい断式収穫機(ハーベスタ)。
② 調苗;脱葉搬出機、さい断式収穫機(ハーベスタ)。

(3)植え付け:
① 畦立・基肥・植え付け・農薬散布;全茎式プランタ、ビレットプランタ、汎用管理機。
② 除草剤散布;ブームスプレヤ、動力噴霧機。

(4)培土(平均培土、高培土):
① 培土・施肥;中耕ロータリ、中型乗用トラクタ、ロータリ、クローラ耕耘機、汎用管理機。

(5)病害虫防除:ブームスプレヤ、動力噴霧機。

(6)一般管理:
① 灌水;バキュームカー、スプリンクラ等。

(7)収穫:全茎式刈倒歩行型収穫機(ドラム脱葉機、集中脱葉装置、搬出用トラクタ、収納袋)、全茎式刈倒乗用型収穫機(ドラム脱葉機、集中脱葉装置、搬出用トラクタ、収納袋)(集中脱葉装置)、全茎式刈り取り搬出型収穫機、ハーベスタ[さい断式小型粗選収穫機、さい断式小型収穫機、さい断式中型収穫機、さい断式大型収穫機(伴走車型)]。刈り倒し機も開発されている。人力刈り倒し+ベビー脱葉機による調製は種子島の人力収穫の主流の体型であり、きれいに調製された原料を出荷するにはきわめて便利である。

(8)株出し管理:
① 株揃え;株揃え機。
② 心土破砕;サブソイラ、プラソイラ、ソイルリフタ、汎用管理機。
③ 根切り・中耕・培土;根切りプラウ、中耕ロータリ、汎用管理機、株揃え機。
④ 株割り;センタースプリッタ。
⑤ 基肥・農薬散布;根切りプラウ、中耕ロータリ、汎用管理機、株揃え機、センタースプリッタ。

3.主要機械の機種様々
労力不足への対応、高収益化のための省力化から、植え付け機、収穫機を中心に機械開発が急速に進んだ。その結果、投下労働時間は大幅に削減された。収穫機(ハーベスタ)の開発は特に多様である。作業工程に沿って以下の機種が整備されている。

(1)植え付け機:
① 全茎式植付機SKPR902;機械重量555kg、畦幅調整120~140cm、適応トラクタ45馬力以上、植え付け・施肥・農薬散布を1工程で実施する。
② ビレットプランタGM110―100;適応トラクタ75馬力以上、苗搭載量750kg。植え付け・施肥・農薬散布を1工程で実施する。

(2)中耕・培土:当初は耕耘機による牽引が中心であったが、現在は乗用トラクタも多い。
① 中耕ロータリKMー202K、UR45等は45~65馬力のトラクタに対応する。
② 小型トラクタMTZ200、Ke―18OMV、TM―170、GB―175等は17~20馬力で中耕・培土・株出し管理に対応できる。

(3)収穫機
① 小型収穫機HC―30(文明農機);全重3,800kg、適正畦幅;110cm、新調価格(袋税込、2006年12月時点の沖縄本島での価格、以下同じ);11,077,500円、
② 小型収穫機MCH―15WE(松本機工);全重4050kg、適正畦幅;110cm、新調価格(袋税込);17,430,000円。
③ 小型収穫機UT―70K(魚谷鉄工);全重4,500kg、適正畦幅;110cm、新調価格(袋税込);18,973,500円、
④ 小型収穫機HC―50NC(文明農機);全重5,900kg、適正畦幅;110cm、新調価格(袋税込);20,002,500円、
⑤ 小型収穫機UT―100K(魚谷鉄工);全重5,250kg、適正畦幅;120cm、新調価格(袋税込);22,869,000円、
⑥ 小型収穫機MCH―30WE(松本機工);全重5,560kg、適正畦幅;120cm、新調価格(袋税込);23,677,500円、
⑦ 小型収穫機TS―2001(Case IH Austoft);全重7,100kg、適正畦幅;120cm、新調価格(袋税込);28,560,000円、
⑧ 小型収穫機UT―120KW(魚谷鉄工);全重7,650kg、適正畦幅;120cm、新調価格(袋税込);26,722,500円、
⑨ 小・中型収穫機HC―130NC(文明農機);全重7,000kg、適正畦幅;140cm、新調価格(袋税込);28,560,000円、
⑩ 中型収穫機UT―170A(魚谷鉄工);全重8,900kg、適正畦幅;140cm、新調価格(袋税込);37,747,500円、
⑪ 中型収穫機UT―200K(魚谷鉄工);全重12,500kg、適正畦幅;140cm、新調価格(袋税込);41,055,000円、
⑫ 中型収穫機TS―3500(Case IH Austoft);全重9,340kg、適正畦幅;140cm、新調価格(袋税込);35,017,500円、
⑬ 大型収穫機TOFT―7000(Case IH Austoft);全重9,600kg、適正畦幅;150cm、新調価格(袋税込);45,360,000円、
⑭ 大型収穫機CHW―2500(JohnDeere Thibodaux,Inc);全重11,340kg、適正畦幅;150cm、新調価格(袋税込);45,360,000円。

(4)株出し処理:株出し管理機MSP―1、YS35―1―K、LC―OAP等は15~40馬力のトラクタと対応し、株揃え、施肥農薬散布等を1工程で処理しうる機械である。株出し時の心土破砕作業には3PY3K等のプラソイラ、SMP3等のソイルリフタ等がある。

4.特筆される機械開発
日本型機械という面では小型ハーベスタ開発が良く知られる。台風等で激しく倒伏した茎を対象に、狭い圃場、冬季の、降雨日の多い劣悪な土壌条件下でも効率的に稼働し、かつ未利用部分の付着が少ない(世界的に見て最上級の)清浄茎への調製を目指し、さらに、土壌固化回避に必要な土壌踏圧軽減に向けて、多くの工夫が施され、高機能なハーベスタが開発されている。日本型機械開発のもう一つの好事例が株出し管理機である。南西諸島のさとうきび栽培は、夏季の台風・干ばつ、収穫機の低温等、気象条件が厳しいことから、世界の主要産地と比べて作業の種類が多いのが特徴である。さとうきびの生長適温に比べて収穫期の温度が低すぎるため、収穫後そのまま放置したのでは株が再生し難く株出し多収は望めない。そこで、株を覆った枯れ葉を除去し、土を株際まで排除(排土)して光を当てる。施肥、農薬散布も必要である。再生株を良い条件で管理し、大きく育てるためには圃場条件の維持が必要なため、畦間を深耕して圃場の透水性を高める。複数回の株出し継続に必要な萌芽茎の根圏土壌容量確保には茎の発生位置を深く保つことが必要であり、そのために、地際で刈られた株をもう一度地中数cmで切り戻す。種子島ではマルチ処理も必要である。これを適期に、すなわち、収穫作業と併行して行うことが求められる。その実行は実際には容易なことではない。労働事情の改善に向け、複数の作業を1工程で行う作業機が開発されたのが一連の株出し管理機である。

5.今後期待される機械の開発
さとうきびと園芸作物、畜産との連携の実現は南西諸島における持続的農業成立の鍵である。さとうきびと畜産の連携は梢頭部の飼料化、バガスの敷き料としての利用、そして畜産系有機物の圃場還元によって強化される。かつては人力により実現されていたが、今は種子島を除いてはごく限られた地域で実施されているだけである。梢頭部はサイレージ調製によって嗜好性の高い飼料となることが明らかにされている。成分特性の概要も明らかにされ、乳牛用であるが給与マニュアルも作られている。未利用部分を畜産資源として回収し、ラップサイレージにまで仕上げる機械は有効である。集中脱葉装置等で分離された梢頭部を回収してサイレージ調製する体系と、ハーベスタ収穫の前に梢頭部を回収して細断・サイレージ調製と進む体系が考えられる。梢頭部回収機の開発は南大東島で実践されている。ハーベスタによる原料茎収穫の前処理工程として梢頭部切除・回収を行うとも言いうるが、基本的には未開発である。機械の性能だけの問題ではない。夏植えさとうきびのような長い茎が乱倒伏した圃場では、機械の性能が良くても梢頭部の分離・回収は困難であろう。もっと短く、梢頭部の位置が揃う必要がある。また、飼料としての位置づけを確保するためには安定供給、供給期間の長期化も必要であろう。

さらに、島嶼部における農業の実践には、漁業を始め、島の全体的活動との調和、積極的な連携が必要である。その基礎は生態的な多様性の維持であり、小区画圃場におけるさとうきびを中心とする多様な作物栽培、そして圃場の内外における循環型農業の実践であろう。その意味から、機械には一層の小型化・軽量化と汎用性向上が求められよう。

おわりに

さとうきびは熱帯作物、工芸作物、長大作物である。その栽培を、亜熱帯北部・温帯の海に向かう狭い傾斜地、高齢化の進んだ地域社会で行うわけであるが、その中で、環境保全的であること、省力的・安定的で高収益であること、軽労的であることを前提に持続的生産のための技術開発が行われてきた。狭い圃場で多種の作業を限られた期間内に実施するのが日本のさとうきび栽培の特徴である。そうした状況下、単位収量向上には苦戦をしているが、労働時間短縮には大きな進歩が見られる。そこには機械開発の貢献が大きい。南・北大東島の大型ハーベスタ導入に始まり、その後、種子島の小区画圃場に適応性の高い小型ハーベスタの開発と改良に繋がって、それが今、南西諸島全体に拡がろうとしている。今回はその一つとして、小型で、複数作業の一工程実施を特徴とする、日本型技術として世界に誇れる機械開発の概要を沖縄県農業研究センター赤地氏の情報に基づいて紹介した。次号では、持続的なさとうきび生産、南西諸島農業の持続的発展に向けた新しい技術について、その概要を紹介する。"


2009年8月4日火曜日

食べものを、ごみにしない。100%リサイクルへの道。 松屋フーズ採用情報より

ポイント:
食品産業は、過酷で給与が安く、仕事も不規則だといわれている。
工業化を適切に行い、リサイクル技術を生かし、安定した経営と
農業への貢献を期待する。
【東証一部上場】株式会社松屋フーズ
in リクナビ 8月上旬、サービス停止時期あり


"【東証一部上場】株式会社松屋フーズ(会社トップ|採用方法・選考基準)
[業種]レストラン・フード(総合)/食料品/商社(総合)/商社(食料品)/その他専門店・小売


食べものを、ごみにしない。100%リサイクルへの道。


■ 1日10トンの野菜くずを再生せよ。


ここは比企郡嵐山町。埼玉県のほぼ中央に位置する。関越自動車道のインターチェンジからこの町に入ると、すぐに工業団地が現れた。その一角に、白く、松屋フーズの工場がある。全国およそ700店舗で使用する食材を製造・供給する基地だ。


「嵐山工場では、牛めしなどのスライス肉、丼のたれ、カレーライス、ドレッシングなどをつくっています。それから、3年前に富士山工場ができてからは移管しましたが、以前はカット野菜もこちらで加工していたんです。当時は1日10トンもの野菜くずが出ていましてね。そのため私たちは、これらの生ごみをリサイクル処理するプラントを敷地内に構えておりました」


説明するのは、工場長の桜島氏だ。大量の生ごみは、乾燥させて土壌改良剤として再生して、社外に販売した。土や肥料に混ぜると、作物の生育がよくなるという。環境問題の解決には、巨額の投資が欠かせない。同社はリサイクルを「利益化」することで、そのハードルを早期に乗り越えてしまったのだ。工場長は語る。


「利益を出せるビジネスモデルをつくって、日本中の外食企業に広めたい、と考えました」


■ 廃棄野菜を安全に再生せよ。


野菜の加工を担う富士山工場では、下記のようにくずを活用。100%のリサイクルを実現している。


1)生の状態で、静岡県の酪農家に乳牛の飼料として販売
2)同様にブランド豚「恵比寿豚」の飼料に
3)乾燥させて福島県の酪農家へ販売


また将来に向けた取り組みで、農水省傘下の独立行政法人らと、「廃棄野菜の安全で高品質な飼料への再生・利用技術の開発」も研究する。




■ 首都圏400店から出るごみを再生せよ。


2005年、富士山工場の完成にともない野菜加工が離れた嵐山工場では、処理する生ごみの量が激減した。同社は次のアクションに出た。


「店舗から出る生ごみを有効活用しよう」


毎日回収できれば、問題なく土壌改良剤に再生できる。従来店舗の生ごみは他のごみと共に、自治体と専門業者に依頼して焼却処理していた。もちろんコストも発生する(首都圏約400店で年間数億円)。これを自社で集めて処理・販売すると、コストを利益に転化できる見通しが立った。


「少しでも環境に貢献すべく、燃費のよいハイブリッドトラックを12台購入しました」


業界でも異例のこだわりのリサイクルは、現在も進化中だ。


『店舗ごみ回収プロジェクト』 ~ 計画から1年かかった嵐山の難産。


(左から)畑本マネジャー・桜島工場長・山田マネジャー




「店舗から出るごみを自社で回収する」。それを実現するには、高い壁を乗り越えなければならなかった。まず、事業モデルとしてのお手本がない。一般廃棄物は市区町村の管理下にあり、たとえば「千葉→埼玉」と越境してごみを運ぶのも異例だった(自社で回収するなら、法的な問題はない)。


また、ゴミ処理分の収入が減ることから難色を示す自治体もあった。なにより前例がない。このため物流グループの畑本マネジャーは、市や区へ足を運び、辛抱強く交渉を重ねた。最終的には、環境省とのパイプもつないで、実現への道をつけた。


一方では、生産管理・資材グループの山田マネジャーが、事業を利益化させるべくコスト管理、シミュレーションなどを試行錯誤した。


桜島工場長の指揮のもと、全社一丸となってプロジェクトは進行した。12台のごみ回収トラックが約400店の店舗へ向けて走り出したのは、計画から1年後の2006年4月だった。


企業プロフィール


【東証一部上場】株式会社松屋フーズ


商社(総合)/食料品/レストラン・フード(総合)/その他専門店・小売


食のリーディングカンパニーとして多様な事業を展開。●牛めし定食『松屋』●とんかつ『松八』●鮨『すし松』『福松』●冷凍食品・カット野菜等の「外販事業」●米国・中国での「海外事業」●生花の栽培・ユニフォームクリーニング・精米・システム開発、他"