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2009年8月10日月曜日

カブ、ニンジン、キャベツの販売できない部分を牛、豚の飼料にする基準

そ菜残葉の化学的組成とその飼料価値
 in CiNii
 
そ菜残葉の養豚飼料としての価値を検討するために,カブ,キャベツ,コカブ,コマツナおよびニンジンについて各部位別にその化学的組成,総エネルギーおよびミネラル含量を測定し,また構造性炭水化物の分画を行なった.

カブ茎葉とキャベツ外葉については,一代雑種豚(平均体重76kg)3頭を用いて消化試験を行なった.

その結果は次のとおりであった.

1.
化学的組成を茎葉についてみると原物では水分が多く91〜93%を占めるため各栄養素量は低く,
粗蛋白質が1.0〜2.5%,
粗脂肪が0.2〜0.5%,
粗繊維は0.8〜1.9%,
可溶無窒素物は3.0〜5.3%,
粗灰分は0.8〜1.7%であった,
これを風乾物に調製すると高蛋白質低繊維の良好な飼料であることが認められた.

2.
構造性炭水化物の総量は29.9〜41.7%であり粗飼料としては少ない値であった.
セルロース含量はキャベツ茎部,カブ茎葉および根部にやや多く,
へミセルロースはコカブ茎葉,コマツナ茎葉,キャベツ葉球,同茎部,
ニンジン茎葉およぴキャベツ外葉に多かった.
反芻獣はセルロースをよく消化し,豚はへミセルロースの消化がよいという報告があり,
今後,検討を要する問題であろう.

3.
カブ茎葉およびキャベツ外葉の消化率は有機物が69%および73%,
総エネルギーが64%および70%であり,高い消化率を示した.
その栄養価をDCPおよびTDNで示すとカブ茎葉のDCPは1.4%(乾物16.0%),TDNは5.4%(59.2%)であり,キャベツ外葉のそれは0.9%(10.1%)および5.8%(62.6%)であった.
DCPの含量は良好であり,特にカブ茎葉において高いが,TDNがやや少ない飼料と言えよう.

4.
カブ茎葉およびキャベツ外葉の収量は10a当りに換算すると2033kgおよび2535kgであり,これを風乾物に調製した結果は208kgおよび268kgであった.

今後,さらに他のそ菜についての利用法およびそれらの貯蔵調製法を検討する必要があろう.


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