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2009年5月4日月曜日

人力でも引っ張りやすい チェーン除草具自作しました 月刊 現代農業2009年5月号 

人力でも引っ張りやすい チェーン除草具自作しました
in 月刊 現代農業2009年5月号

人力でも引っ張りやすい チェーン除草具自作しました
林正弘
しぶといコナギにお手上げだった
検索語「チェーン 除草」でルーラル電子図書館(「現代農業」)を検索 検索式:

私は、除草剤など農薬を使わずに稲作を行なっているので、抑草・除草が最大の課題です。

私の田んぼに生える主な雑草は、ヒエと、吸肥力の強いコナギです。ヒエは、田植え直後からの深水でほぼ抑えられるようになりましたが、コナギは深水を続けてもしぶとく芽を出します。

稲作面積は二ha余り。もう少し栽培面積を増やしたいと思っていますが、しっかりした雑草対策が見つからないと展望は開けません。歩行型水田除草機も使用していますが、足もとの悪い泥田の中で除草機を持ち上げて転回させるのはとても疲れる仕事です。

そこで、菜の花稲作の赤木歳通さんを真似てキカラシの種子を播いてみました。ところが、排水用の溝をあけておいたにもかかわらず、長雨でほとんど全滅状態になってしまいました。
二種類の除草具を自作

そんな時、「田んぼの中でチェーンを引っ張って除草する」という記事を、「現代農業」や新聞で見つけました。苗の上をそのままチェーンを通して条間と株間を同時に除草してしまうという、大胆かつシンプルなものでした。

チェーンに引っかかって苗が抜けてしまうのではないかという心配はありましたが、ものは試し、自動車タイヤに装着するくらいの太さのチェーンを一巻き(30m、1698円)買ってきて、さっそく二種類の除草具を作ってみました。

一つは、4mの竿の両端2カ所と中3カ所に、等間隔になるように6mのチェーンをたるませて留めたもの(懸垂型)。もう一つは、20cmに切り揃えたチェーンを、3cm間隔で4mのバーに留めたもの(縄のれん型)です。
懸垂型除草具 縄のれん型除草具
懸垂型除草具
…竿はブドウ園の支柱。チェーンは針金で留めてある。引きヒモ(シュロ縄かビニールヒモ)は両端と真ん中の3点で引っ張る 縄のれん型除草具
…チェーンは材木2枚で挟んでボルトで留めてある
コナギが見事に浮いた

縄のれん型の重さを測ってみると20kgもあり、人力ではさすがに重労働だと思い、昨年は使っていませんが、懸垂型を田植え後4日目の田んぼ(25a)に使ってみたところ、20分くらいでかけ終わりました。水面には長さ15mmくらいの白くて細い根を出したコナギが見事に浮かんでいました。

ポット苗なので、活着がいいということもあると思いますが、一番心配だった苗の抜けはほとんどありませんでした。浅植えの苗が少し抜けましたが、正常に植えられた苗は、チェーンを通した後でもすぐ水面に葉を出して起き上がってきます。それどころか、転び苗を植え直しながらチェーンを通してみても苗は抜けませんでした。

しかし除草時期が遅れて、細い葉が2、3枚出るまでコナギが生長してしまうと、チェーン除草具の効果は半減します。コナギの根がしっかり泥をつかんでしまうからでしょう。とにかく初期除草が大事です。
難点はワラや雑草が絡みつくこと

このチェーン除草具の難点は、引っ張っているうちにワラや雑草クズがチェーンに絡みついて重くなり、やがて引っ張れなくなるというものです。収穫後できるだけ早くワラを腐熟させることが大事です。

昨年は、人力でチェーンを引っ張りましたが、今年は田植え機の植え付け部を取り外し、縄のれん型を取り付けて、引っ張れるようにしたいと考えています。縄のれん型なら絡みつくワラや雑草クズは少なくなると思います。"


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