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2009年5月10日日曜日

現代農業2001年3月号 小力技術で、経費はどのくらい下がるのか?

現代農業2001年3月号 小力技術で、経費はどのくらい下がるのか?
小力技術で、経費はどのくらい下がるのか?
計算してみよう!

疎植で、いったい いくら下がるか?
――北海道共和町・ 坪内英雅さんの場合
北海道で、坪70株!

 夏が短い北海道は、「密植でないと米はとれない」といわれる地域。坪90株植えが普通 で、「早期茎数確保せよ!・ダラダラと遅れ穂が出ると、登熟期間が足りず、クズ米が増える!」などと指導が入る。試験場では、坪120株の超密植の試験などもやっているようだ。疎植栽培は暖地には向いていても、北海道じゃ無理なんだろうなと思っていたが、やっぱり株数を減らしている人がいた!・ 共和町の坪内英雅さんは、坪70株植えで、人よりいつも1~2俵は多くとっている。

 「ホントはもっと疎植にしたいんだけど、今持ってる田植え機が、坪70株植えが最低なもんで……」。坪内さんは、前に坪80株植えも90株植えもやってみたこともあるのだが、収量 はなんら変わらない。だったら70株が、経費もかかんないし、いいんじゃないのかな?と思うのだ。

 そんな坪内さんと一緒に、疎植にすると、どのくらい経費節減効果 があるのかを計算してみた。
箱数が減れば、その分そのまま経費が減る
神戸さんの畑
熊本県では坪37株植え(かこみ1 熊本では、坪37株植えで、苗箱半減!)が広がっている(赤松富仁撮影)

 坪内さんの場合、苗は共同の育苗センターから芽出し苗を買う。これがだいたい稚苗用だと一箱180円くらい。モミ数の少ない中苗用だと150円くらいだったと思う。

 稚苗だと、坪内さんは10aにだいたい24箱使うので、10a当たりの購入苗代は約4,320円。坪90株植えの人が30箱使うとすると、5,400円。単純に考えて、10a当たり1,080円ほど、疎植のほうが安くなる。昨年は6町5反のイネをつくった坪内さんの経営全体で考えてみると、70,200円の経費削減だ。

 その他、芽出し苗を自分の育苗ハウスで管理するときの農薬代・肥料代などを考えると、1箱だいたい35円。10a分だと840円。90株植えの人との差額が210円で、6町5反で13,650円の違いとなる。芽出し苗代との合計額は、しめて83,850円!

 実際は、坪内さんは、育苗の失敗に備えて300枚くらい苗を余計に買っているし(余った場合は、足りない人に分けてあげる)、中苗も3分の1くらいやるので、この計算通 りの経営ではないのだが、疎植にして苗箱を減らすことが、北海道米が1俵12,000円のこのご時世に、ずいぶん大きな経費削減効果 があることはわかった。(かこみ2 坪70株の坪内さんと坪90株の人の経費の違い)
苗箱のコストだけでは計れない疎植の魅力

 ――と仮に計算してみたが、本当は、疎植の効果はそれだけでは計れない。苗箱が減ると、田植えの時の苗箱運びが非常にラクだ。田植えだって若干だが早く終わる。そして何より、イネがガッチリ育つ。病気や虫もつきにくい。倒伏にも強い。

 最初は寂しくて見ていられないような坪内さんの疎植イネが、まわりの90株植えのイネに追いつくのは出穂前頃。「わあ、これは違うな」という生育になってくるのは、穂が傾いてからだ。茎数は30本くらいあり、穂は長い。あまり茎数が多すぎると、70株でも倒れたりするので、倒伏防止剤はやるのだが、昨年からは規定の4分の3に減らしてみている。

 遅れ穂は出るが、疎植イネの稔りは意外に早いので、心配していない。
疎植+ボカシで、一俵増収

  坪内さんの収量が、いつも人より1~2俵多いのは、疎植のせいともう一つ、元肥に化成と一緒に入れているボカシのせいもある。春先につくるボカシは、コイン精米機の米ヌカと、購入したダイズ粕や菜種粕と発酵菌のバクタモンが材料で、反当2,800円分くらいになるが、疎植+ボカシで増収できれば十分お釣りが来る。食べてうまい米になる。

 米も、経営の主体のメロンも価格が下がり、さらなる減反強化で、坪内さんの経営も楽観できない状況だが、「米なんて儲からないし、手をかけたって仕方ない」という人が多い中、「ここはやっぱり、増収しなきゃな」と思う坪内さんなのだ。"


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