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決してダレにでもできるわけではないが、有名人起用も消費拡大の手段だコンビニ、「関根式カレー」大ヒット
in YOMIURI ONLINE(読売新聞)
コンビニ、「関根式カレー」大ヒット
398円と安価な価格設定を実現した関根勤さんプロデュースの「関根式インド風チキンカレー」
コンビニ業界の雄「セブン―イレブン・ジャパン」には、長年取り組んできたが、実現できない課題があった。それは「売れるカレー弁当を作る」こと。宿願をついに実現させたのが、5月に発売した「関根式チキンカレー(欧風)」だった。
テレビタレントの中でも「大のカレー通」で知られる関根勤さんとの共同開発商品だ。5月下旬~7月中旬の2か月弱で約480万食を販売した。従来のカレー弁当の約5倍の売れ行きだ。「関根式」は、7月下旬に第2弾の「インド風チキンカレー」に切り替わった後も、販売を伸ばし続けている。
ヒットの理由の一つが、「関根さんと作った」というブランド力だった。
セブンのカレーは、これまでも大量のタマネギをあめ色になるまでいためて甘みを引き出す製法にこだわってきた。「絶対においしいという自負はあったが、お客さんには商品の魅力が十分に伝わっていなかった」(米飯・麺(めん)類マーチャンダイザーの和田暁さん)。関根さんのブランド力をテコに、その魅力がようやく伝わったというわけだ。
もう一つの理由は、安さ。従来は430円~460円が相場だったカレーの価格を398円にした。調理工程や食材の調達方法の見直しなどでコストを絞った結果だという。セブンではカレーに続いて、6~8月に相次いで、幕の内、牛丼、炒飯(チャーハン)、親子丼などで398円の弁当を投入した。
食品スーパーの西友などで300円を切る弁当が登場し、弁当の低価格競争が激化している。和田さんは「日常的に買いやすい価格を実現することは必要。ただ、コンビニが低価格をどこまでも追求する必要はない」と話す。手軽さ、おいしさ、安さ、ブランド力――。総合力でヒット商品をつくる考えだ。
(2009年8月29日 読売新聞)
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