ポイント:
あの武田邦彦氏が、このような形で環境問題にかかわっていたとは、意外
エネルギーと水産資源の問題を一気に解決する「海洋バイオマス」
in nikkei BPnet 〈日経BPネット〉
連載講座「先進エネルギーシステムとは何か」 第7回
2009年10月13日
昨年6月に、わたしのほか中部大学の武田邦彦教授、東洋大学の久留島守弘教授、九州大学の持田勲特任教授の4人が発起人となって、産官学連携による研究開発や実証実験などを行う「海洋バイオマス研究コンソーシアム」を立ち上げた。このコンソーシアムのミッションは、藻類を由来とするバイオマスに二酸化炭素(CO2)を固定させることで、温室効果ガスの削減を促す最適解を見極めること。また、バイオ燃料への転換技術およびその利活用を図り、産官学連携のスキームを構築することである。
現在、大学のほか、電力会社やガス会社、電機メーカー、建設会社、商社など10大学21社が、このコンソーシアムに参加している。このなかで、中立な立場である大学が各企業ならびに政府や行政機関との仲介役となりながら、研究開発や事業化の土台となるコンセプトを提供していく役割を担う。
海洋バイオマス研究コンソーシアムでは、海洋開発を国家プロジェクトに位置づけて推進してゆくための枠組みを定めた。このなかで、エネルギーの課題と、水産資源の課題とをそれぞれ提起し、これらの同時解決を図る研究開発および事業化に向けた官民学の連携を図る構想を描いている。エネルギーの課題として掲げているのは、国産のエネルギー資源確保、新エネルギー導入の促進、および2050年までに世界全体のCO2排出量を50%削減するという長期目標の実現。一方の水産資源の課題では、漁業資源の確保と、育てる漁業への転換を挙げている。
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