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2010年3月16日火曜日

イモ焼酎糟を飼料化する乳酸発酵技術

ポイント:
すでに海洋投棄が禁止されている焼酎糟。
それを飼料化する技術。


甘藷製焼酎粕の乳酸発酵による保存性向上と給餌試験
明石酒造株式会社 宮崎県畜産試験場 宮崎県食品開発センター応用微生物部

2 甘藷製焼酎粕の乳酸発酵に適した乳酸菌の選抜
焼酎粕に市販サイレージ添加用乳酸菌製剤をスターターとして加えて乳酸発酵させたときの乳酸
生成量を下表に示します。炭素源を補うために、廃糖蜜を2%添加させて発酵させましたが、特にセルラーゼを含む乳酸菌製剤アクレモコンク(雪印種苗株式会社製)を使用した場合、甘藷由来のセルロースも炭素源として利用できるとともに、甘藷製焼酎粕特有の高い粘度も低下させることができ、ポンプ輸送も容易になるという結果が得られました。


3 乳酸発酵焼酎粕の保存性
焼酎粕は、蒸留終了後放置するとすぐに腐敗し、悪臭が発生します。しかし、乳酸発酵処理を行った焼酎粕では、発酵終了後4週目までは成分の変化はほとんどなく、悪臭も発生しませんでした。ただし、保存時間の長期化とともに次第に乳酸濃度が減少し、かわりに酢酸濃度が増加してきました。そして17週目以降は揮発成分が増加し、刺激のある酸臭の発生が見られました。以上のことから、焼酎粕は乳酸発酵処理により、最低4週間程度の保存を可能にする有効な手段と考えられました。


4 甘藷製焼酎粕の給与試験
 発酵開始から4日後には約2.1%の乳酸が生成しており、十分に乳酸発酵が進んだことが確認されたため、直ちに畜産試験場に運搬して黒毛和種繁殖牛14頭(7頭対照区)による給与試験を実施しました。その結果、サイレージ給与牛と比較しても劣らないことが判りました。



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